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「やっとブロードウェイが戻ってきた」コロナ禍のミュージカル“MJ”公開 豪華なオープニングイベントからカーテンコールまで密着取材
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、1年半もの閉鎖期間を余儀なくされたニューヨーク・ブロードウェイミュージカル。去年9月に再開し始めたものの、出演者やスタッフの感染が相次ぐなどの理由で急遽休演する劇場もあった。年が明けオミクロン株蔓延のピークアウトの兆しが見え始めた中、2月1日、話題の新作「MJ THE MUSICAL」が予定より1年半遅れでようやく待望のブロードウェイ・オープニングナイトを迎えた。
12年前に亡くなった伝説のキングオブポップ、マイケル・ジャクソンの半生を、圧巻の歌と踊りで描く「MJ」。アメリカ文化の象徴ブロードウェイはどこまで活気を取り戻しているのか、最前線の現場を取材した。
開演3時間前、集まった報道陣がシアター前の特設会場に案内され、レッドカーペットに登場するMJ出演者らを待ち構える。ひと際フラッシュを浴びながら登場したのが、マイケル・ジャクソン役の主演男性。伝説の大スター役を務める今回がブロードウェイデビューとあって注目の的に。インタビューは禁止と決められていた若き主演男性は、笑顔で通り過ぎながら私の“エア”でのグータッチに応じてくれた。
続々と出演者が登場する中、この日の心境やコロナ禍の延期の苦労についてマイクを向ける。10代の頃のMJ役を演じる男性は、延期に伴いショーの内容など秘密を守らなければならなかった大変さとその価値の大きさを振り返り、ある女性出演者は、自身のキャリアの中で初めてダンスやパフォーマンスができなかったつらさを語ってくれた。
さらにアメリカ映画界の巨匠スパイク・リー監督や、マイケル・ジャクソンの長女でモデルのパリス・ジャクソンも登場し、お祝いムードに華を添える。関係者の並々ならぬこれまでの苦労と忍耐の日々を想像しつつも、現場は喜びと高揚感と華やかさで満ち溢れていた。
ショーが始まり、我々報道陣は客席の扉の外で待機。そしてラストシーンが迫る中、特別にシアター内の撮影が許可され、いよいよ中へ。客席最後方の入口から入り、暗闇のステージ中央に目を凝らす。まばゆい光に包まれた金色に輝くMJの立ち姿に息を呑む。
直後に暗転したわずかな時間、西中カメラマンと私は一気に客席通路を前進。そして次の瞬間、明かりとともに出演者がステージ上に勢揃いし、満員の観客席は2階席のメザニンまであっという間に総立ち状態。華麗なステップとムーンウォーク、そしてラストまで名曲のオンパレードに酔いしれるシアター内は、MJのライブ会場さながらまさに一体となっていた。
取材のため事前にプレビュー公演を鑑賞していた私も、この日はすっかり魅了されシアターの外へ。圧巻のパフォーマンスだけでなく、人種差別や気候変動、多様性やグローバルな平和を歌い続けたMJの歌詞が、今だからこそ改めて胸に響いた。
ショーの後にシアター前から中継していたアメリカ3大ネットワークのNBCの記者は「これは単なるブロードウェイのショーではない、黒人の歴史です」とも伝えていた。
MJの音楽制作に関わったエレクトロニック・ミュージックデザイナーのヒロ・イイダ氏は、「お客さんの反応を見ると、通常のショーより待ってましたという感じが制作側に伝わってくる。盛り上がりが半端ではなく、やっとブロードウェイが戻ってきたかなと日々感じています。これからさらに全体が盛り上がってくれると嬉しいです。」と話してくれた。
また、MJの共同プロデューサー・吉井久美子氏は「『Show Must Go On』という言葉があって、ブロードウェイの人たちはみんなそれを信じている。いつかこの暗闇から抜けられるとみんなが信じている。」と関係者の思いを語る。
アメリカが生んだレジェンド・MJがニューヨーク・ブロードウェイの舞台で再び輝きを放ち、コロナ禍の人々を勇気付けようとしている。
ようやく聞こえ始めてきた「broadway is back」の声。本来の活気を取り戻していく様子をこれからも取材していきたい。
JNNニューヨーク支局
藤森祥平
(11日14:40)
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