受刑者たちのリスキリング ストアサイト作成技術を習得(2023年4月22日)

受刑者たちのリスキリング ストアサイト作成技術を習得(2023年4月22日)

受刑者たちのリスキリング ストアサイト作成技術を習得(2023年4月22日)

 政府が成長戦略として掲げるリスキリング=学び直し。今や様々な企業だけでなく、受刑者にも新たなリスキリングが始まっています。

 栃木県にある刑務所で国はヤフーなどの民間事業者と連携し、新たな職業訓練「ネット販売実務科」を始めました。

 喜連川社会復帰促進センター・青柳宏調査官:「これまでの刑務所の職業訓練は、木工製品を作るとか、職人気質的なところを目指すものが多かった。ストアサイトの運用の仕方を学ぶとかができるようになれば、職業選択の幅が広がる」

 無職者の再犯率は仕事がある人の3倍に上っていて、出所後の就職支援は社会的課題です。

 3カ月間の訓練では、地元の道の駅の商品を販売するサイトを作成しますが、受刑者ゆえ、店の訪問や商品の試食は一切できません。

 作業は週に1度のみで、ヤフーのショッピングサイト以外は閲覧もできません。ただ、通常は許されていない受刑者同士の話し合いはできます。

 コメ担当の受刑者:「(自分の商品ページは)画像が少ない。どうやって増やしていくか…」
 別の受刑者:「アップにしちゃえば?」
 コメ担当の受刑者:「同じ画像を使い回しになるんですよ。それもどうなんだろう…」

 サイト作成は未経験で、コメのページを担当する受刑者。違法薬物の取引に関わり、服役中だといいます。

 コメ担当の受刑者:「仲介金を得られるというので取引に自分も加わったが、そこで見つかってしまって。仕事をちゃんとしていてお金があればそういったことには手を出していなかったと思うので、仕事はとても大事なこと」

 最終日には、完成したページをヤフーや道の駅の担当者にプレゼンし、「採用」となればヤフーのショッピングサイトに掲載されます。

 コメ担当の受刑者:「『冷めてもおいしい』ということなので、おにぎりにピッタリの商品になっています。このお米の意味も捉えていただけるかなと思って(画像を)たくさん用意させていただきました」

 講師らの評価は。

 ヤフーの担当者:「コメってビジュアルをいっぱい作るのが難しい品物なんですけど、よくぞここまで」

 道の駅の支配人:「十分合格点。ぜひ採用させて下さい」

 コメ担当の受刑者:「今後も勉強し続けて、ちゃんとした仕事に就けるよう頑張っていきたい」

 出所後は、ウェブデザイナーやシステムエンジニアに挑戦してみたいといいます。

 ネットストアでは今月にも販売が始まる予定です。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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