日銀の新総裁誕生で何に期待?「物価安定。給料上がれば」「金利上げてもらわないと」(2023年4月11日)

日銀の新総裁誕生で何に期待?「物価安定。給料上がれば」「金利上げてもらわないと」(2023年4月11日)

日銀の新総裁誕生で何に期待?「物価安定。給料上がれば」「金利上げてもらわないと」(2023年4月11日)

日銀に10年ぶりの新トップが誕生しました。新総裁は植田和男氏、71歳。東大教授なども務めた戦後初の学者出身の総裁です。

 4月10日、注目された就任後初めての会見で…。

 (日本銀行 植田和男新総裁)
 「前体制からの大規模緩和を現状では継続する。物価の安定の達成というミッションの総仕上げに向けて、理論・実務両面で尽力してまいりたいと思っております」

 まずは、黒田前総裁が続けてきた大規模な金融緩和をすぐには軌道修正しない姿勢を示しました。しかし、これから待ち受ける金融政策の舵取りは簡単ではありません。

 (日本銀行 黒田東彦前総裁)
 「何の反省もありませんし、負の遺産だとも思っておりません」

 アベノミクスの柱だった金融緩和。黒田前総裁は成功だったと胸を張りますが、市場からの評価は決して高くありません。“副作用”があまりに大きいからです。日銀は国債を大量に買い入れて金利の上昇を抑えてきましたが、保有する国債残高は3月末時点で581兆7206億円にのぼっています(国庫短期証券含む)。市場の取引機能を損ねている点や、政府の借金漬けの財政運営を助長しているという懸念が高まっていました。

 (日本銀行 黒田東彦前総裁)
 「非伝統的金融政策の効果はあったと、ほとんどの世界中の経済学者が認めているところであり、我が国は、物価が持続的に下落するという意味でのデフレではなくなっております」

 黒田氏はこう成果を強調しましたが、「消費者物価指数(生鮮食品を除く)の前年比上昇率が安定的に2%を超える」という目標は達成できませんでした。

 植田新総裁もそうした副作用は認識していて、黒田路線の軌道修正に含みを持たせています。

 (日本銀行 植田和男新総裁)
 「現在の金融緩和が非常に強力なものであるということは間違いないと思いますので、副作用に配慮しつつ、より持続的な金融緩和の枠組みが何かということを探っていく。その辺の判断をきちんと行うということだと考えております」

 前総裁が残した課題にどう向き合っていくのか。4月下旬の金融政策決定会合が注目されます。

 植田新総裁について街の人が期待することは?JR大阪駅前で話を聞きました。

 (50代)
 「物価が高い、給料が上がらない。とりあえず物価安定と全体的に給料が上がってくれたらいいと思うんですけど」

 (70代)
 「私たちは年金も少ないし、物も高いから生活しにくいのもあるでしょうけど、若い人たちもお給料が上がらないみたいなところで、生活もしんどいん違うかな。だから子どもを産む人も少なくなるし…。もうちょっと経済が活性化してうまく世の中が動いたら、若い人も元気が出るし、私たちもまだ元気出したいし」

 一方、マイナス金利政策を続ける日銀に対してこんな意見も。

 (70代)
 「金利を上げてもらわないと、少しは。貯金してても何にもならん。年金生活やのに。どうしようもないね」

 (20代)
 「金利って全然上がってないですよね。定期でいれたとしても0.04%とかなので。(Q定期預金はしている?)していますね。でも全然ですね。景気よくしてほしいですね。頑張ってくれって」

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