「使う人いません」…マイナ保険証で「事務作業負担が軽減」でも課題は「認知度不足」(2023年4月4日)
マイナンバーカードと健康保険証を紐づけた「マイナ保険証」。4月から原則、すべての医療機関や薬局に対して読み取りシステムの導入が義務付けられています。医療機関側・利用者側に様々なメリットがありますが、同じく課題もあるようです。
大阪市生野区にある葛西医院。こちらではマイナ保険証の読み取りができるシステムを3月下旬に設置しました。
(葛西医院 小林正宜院長)
「こちらがマイナンバーカードを利用した保険証の読み取り機械になります。スタートボタンを押します。そしてマイナンバーカードを入れます。このあとは顔認証を行うか暗証番号を入力するかなんですけど、今回は顔認証を押します。画面に表示された枠に顔を合わせると認証されました」
認証後は薬や検診の情報提供について同意するかどうか選択するだけ。10秒もかからずに手続きが終了しました。
(葛西医院 小林正宜院長)
「今までですと、保険証を目視で確認をして手入力でカルテを作っていくんですけれども、確認する作業がかなり楽になって事務受付の負担が減る」
利用者側のメリットについては次のように話します。
(葛西医院 小林正宜院長)
「スムーズにカルテが作成できますので待っている時間も短く済む。もう1点は、検診情報とかの情報を医療機関の間で共有できるようになりますので、無駄な検査が省かれるのではないかなと思います」
マイナ保険証の有無は家計にも影響があります。今年4月~12月まで従来の保険証を使った場合は支払い金額が増えるのです。ただ、葛西医院ではマイナ保険証で受診する患者はまだ5%程度です。
(患者)
「ちょっとまだ不安やね。なんやみんなわかってまうからね。今の状態、任意やったらちょっと様子を見ときます」
さらにマイナ保険証を巡っては他にも課題があるようです。神戸市のホワイトローズ薬局は、一足早く去年12月に導入したといいます。しかし…。
(ホワイトローズ薬局・薬剤師 古川貴子さん)
「(使う人は)今のところはいません。『マイナポイントはもらえるの?』とか『これ体温を測れる?』みたいな人もいらっしゃいますね。そうではないんですけれども」
患者の間で認知されておらずマイナ保険証の利用には繋がっていないようです。また厚労省によりますと、システムの改修が進んでいないため、今年3月末時点でマイナ保険証を利用できる医療機関や薬局は全体の6割ほどに留まっているといいます。ただ、今後導入が進めば、医療機関などとよりスムーズに患者の情報共有ができて、効率的な薬の処方が可能になると話します。
(ホワイトローズ薬局・薬剤師 古川貴子さん)
「病院の検査データも見られるようになりますので、必要な薬か不必要な薬か判断できることもありますし、ほかの薬局でもらっている薬と同じであれば削減することもできると思うので、患者さまの健康には寄与できると思います」
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