高校生就活『大阪は2社併願OK』でも併願する生徒は少ない?「絞ることで集中できる」(2022年9月23日)

高校生就活『大阪は2社併願OK』でも併願する生徒は少ない?「絞ることで集中できる」(2022年9月23日)

高校生就活『大阪は2社併願OK』でも併願する生徒は少ない?「絞ることで集中できる」(2022年9月23日)

高校生の就職活動が解禁されて9月23日で1週間。大阪府では今年から就活のルールが大きく変わっています。

 9月20日。大阪府堺市にある定時制高校「大阪府立堺工科高校」で行われていたのは就職活動の模擬面接です。 

 【模擬面接の様子】
     (3年生)「失礼します。大阪府立堺工科高校から来ました」
 (面接官役の先生)「どうぞお座りください」

 来年3月に卒業予定の高校生を対象とした企業の採用試験が解禁され、先生も指導に熱が入ります。

 (面接官役の先生)「(椅子に)もたれない、絶対に。背筋を伸ばして」

 和歌山・秋田・沖縄の3県を除くほとんどの都道府県では、就活解禁後の一定期間、高校生が応募できるのは『1人1社』に制限されていました。しかし3年以内の離職率が約4割と高く、生徒と企業のミスマッチが問題となっていたことなどから、大阪府は今年度から『2社までの併願』を解禁しました。

 選択肢が広がり生徒も喜んでいるかと思いきや、取材した生徒は1社に集中するようです。

 (3年生(17))
 「2社受けるのと1社受けるのとでは緊張感も違うので、1つに絞ることで積極的に集中して就職活動ができると思っています。仮に2つ受けるとして、2つとも内定が確定したら、1社しか入れないわけじゃないですか。もう片方の会社に迷惑がかかってしまう」

 実際30人ほどの就活生の中で2社併願する生徒はいないといいます。

 (堺工科高校(定時制) 保田光徳進路指導部長)
 「高校生の場合は器用でもないし、2つの会社のことを調べたり、選考試験の準備を進めたりするのはなかなか難しい」

 では企業側はどう受け止めているのでしょうか。清掃会社の「ケアマスター」では、多い時で年に4人ほど専願の高校生を採用してきましたが、今年から併願もOKにしました。

 (ケアマスター 上田稔社長)
 「2社選択できるということは、大きい会社と小さい会社で、とりあえずここも受けとこうかと(選んでもらえる)チャンスが増えるっていう可能性はあるかもしれないです」

 一方で不安もあるようです。

 (ケアマスター 上田稔社長)
 「中小企業は、大企業のように何十人と募集をかけるわけじゃなくて、どっちかというと1人2人というのが非常に多いわけですね。内定したけど辞退されましたということが起きてしまうと、もう一回、1からやり直しという形になってしまう」

 高校生にも企業側にもメリットとデメリットがありそうなこの併願制度。今年、全国の高校生の求人倍率は7月末時点で3.01倍と、統計が残る1985年以降2番目に高い水準です。売り手市場の中、高校生の人生の選択が始まっています。

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