『世間話の延長で朝鮮問題を聞いたら…』中国でスパイ容疑かけられ拘束の日本人語る(2023年3月28日)
中国当局に拘束されるとどうなるのか。過去に中国でスパイ行為をしたとして拘束され、懲役6年の実刑判決を受けた日本人男性がその実態について語りました。
鈴木英司さん。中国で突如“スパイ容疑”で拘束され、6年にわたり収監されました。
(鈴木英司さん)
「私はいわゆる拘束をされました。『鈴木をスパイ罪の疑いで拘束していい』という許可証を見せられまして、これはもうだめだと思ってね…」
鈴木さんが拘束されたのは、日中交流団体の幹部をしていた2016年。中国への出張から日本に帰る直前の空港でした。
(鈴木英司さん)
「私のタクシーが空港に着きましたら、白っぽいワゴン車が止まっておりましてね。その車の脇にガラの悪いといいますか、体格のいい人たちが5~6人いたんですね。『鈴木か?』というんですね。『そうだ』と中国語で言うと、言うか言わないかのうちに私を囲みまして、車の中に押し込めたんですよ」
その場で「北京市安全局」と名乗る5人の男から携帯電話とベルトを取り上げられ、アイマスクをされてどこかもわからない部屋に連行されました。
(鈴木英司さん)
「部屋の4面角にカメラが付いていまして、常に私はベッドに座っているわけですね。向こうはいつも24時間見ているわけです。これは4交代で2人ずつ変わるんですけど常にいるわけです。居住監視なんて知りませんでしたから、具体的なものについては。だからすぐに帰れるものだと思っていたんですね」
拘束された理由がわからないまま、厳しい監視は7か月も続きました。その間、太陽を見たのは一度だけだったといいます。
(鈴木英司さん)
「私はもっと近づきたかったですね。窓とイスの間が1mぐらいあいていて。それでもうれしかったですけどね、太陽にあたれて。それも結局1回だけだったですね」
鈴木さんによりますと、スパイ容疑がかけられたのは過去の中国外務省関係者との会食での何気ない会話でした。
(鈴木英司さん)
「中国外務省関係者の彼とは長い付き合いですから、一緒に酒を飲んだんですね。私はあくまでも世間話の延長として朝鮮問題を聞いたわけです。決してスパイをしようとかそういう話ではない。けれども、そのことを話したこと自体がスパイ行為の1つだと」
非公開の裁判で懲役6年の実刑判決を受けた鈴木さんは、去年、刑期を終えて帰国しました。今回の日本人男性の拘束についてどう受け止めているのでしょうか。
(鈴木英司さん)
「私と同じような人をつくってもらいたくない。あわせて、私のようなことにならないように国はそれなりの体制をつくるべきだというのが私の1つの主張」
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