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光技術で「浜名湖アサリ」再生【現場から、SDGs】
シリーズ「SDGs」です。静岡県にある浜名湖では、アサリの漁獲量が激減するという危機を迎えています。もはや、人の手で資源を守らなければならない。その取り組みに用いられたのは、ノーベル賞受賞を支えた光技術です。
浜名湖畔にある研究施設。水槽の中では、赤、青、黄色の照明が光を放っています。
浜松ホトニクスGSCC 松永茂さん
「アサリのエサになるパブロバという植物プランクトンを培養しています」
アサリの再生に力を貸すのは、地元企業の浜松ホトニクスです。開発した光電子増倍管で、ノーベル賞受賞に大きく貢献した光に関して世界的技術を持つ企業です。
にごって見える水の中には、1ミリリットルあたり1000万個の「パブロバ」がいます。
浜松ホトニクスGSCC 松永茂さん
「赤、青で光合成を促し、さらに黄色を加えることで高精度に微生物の状態をコントロールしています」
浜松ホトニクスは、漁協と協力して培養したパブロバでアサリの親貝を育てられないか検証しています。
浜名湖名産のアサリ。2010年には5000トン以上獲れましたが、ここ数年、急激に落ち込んでいます。水質の浄化が進み過ぎてプランクトンに欠かせない窒素やリンが足りていないという指摘もあります。
静岡県 水産・海洋技術研究所浜名湖分場 高木毅分場長
「最近すごくアサリがやせている。やせたアサリは卵をたくさん産むことができない」
こちらは浜名湖の天然のアサリ。水槽の中を漂っているのは、アサリが産んだ卵です。一方、右側は光技術で増やした植物プランクトンで成長させたアサリ。水がにごって見えるほど卵を産んでいます。
光技術で培養したプランクトンでアサリを生産する。浜名湖で可能なのでしょうか。
浜松ホトニクスGSCC 松永茂さん
「あくまでも漁業者が主役。この技術を実際に浜名湖でどのように展開していくか、漁協を中心としたこれからの努力が肝心だと思う」
漁協も動き出しています。親貝を保護して育てられるか、実験をスタート。アサリを食べるクロダイが入らないよう、漁場の一角を網で囲いました。
浜名漁協採貝組合連合会 山本崇会長
「去年は稚貝をとりにいって、まいたんだけど、死んじゃって。その理由が分からない」
どんな方法が最も良いのか、試行錯誤は始まったばかりです。しかし、アサリの漁師には時間がありません。
浜名漁協 渥美敏組合長
「静岡県も今年度から3か年で不漁の原因を調査する。でもそれが分かる頃にはもう遅いという部分もある。ですから一刻も早く手を打つことが必要」
研究室の中では実現した技術がありますが、それだけでアサリが増えるわけではありません。壊れた自然にいかに人が手を入れるのか。待ったなしの問題です。
(03日10:51)
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