亡き娘が愛した台湾を絵画に 画家の父「娘の生活を追体験できる」“日台の架け橋”娘の想いを実現へ|TBS NEWS DIG

亡き娘が愛した台湾を絵画に 画家の父「娘の生活を追体験できる」“日台の架け橋”娘の想いを実現へ|TBS NEWS DIG

亡き娘が愛した台湾を絵画に 画家の父「娘の生活を追体験できる」“日台の架け橋”娘の想いを実現へ|TBS NEWS DIG

シリーズ「現場から、」。亡き娘が過ごした場所を訪ねて風景を描き続ける画家がいます。舞台は台湾。その想いがいま、日本と台湾の人々の架け橋になろうとしています。

記者
「こちらに展示されている絵画なんですが、すべて台湾の風景が描かれています」

色鮮やかに描かれた街並み。水墨画に色が付いた墨彩画を描く画家、藤井克之さん(68)の展覧会が現在、都内で行われています。台湾各地を巡って描いたといいますが、それは亡き娘の足跡を辿る旅でした。

幼いころは好奇心旺盛で活発な性格だった娘の小百合さんは、15歳の時からうつ病で苦しみつづけます。ところが、25歳の時、旅行で訪れた台湾に魅了され、日本語学校の教師として台湾で生活する決心をします。すると、両親の心配をよそにうつ病の症状はぴたりと止んだのです。

画家 藤井克之さん
「私たちを(台湾に)招待してくれて、得意げに色々なところを案内してくれて、その時、ああ良かったなと」

多くの生徒に慕われていた小百合さんは「いつか日本と台湾をつなぐ架け橋になりたい」と語っていました。ところが、台湾での生活が始まって1年半後、乳がんがみつかります。故郷・新潟に戻り、2年半におよぶ闘病生活の末、小百合さんは32歳という若さで亡くなりました。

画家 藤井克之さん
「ショックの一方で、これでもう、この子は苦しまなくていいんだなと」

悲しみのなか筆を持つことも出来なくなった克之さんに、小百合さんの教え子など、台湾の人たちが「台湾の絵を描いてみてはどうか」と提案しました。残されたメモなどを頼りに台湾各地をめぐった克之さん。

画家 藤井克之さん
「娘が歩いた場所、好きだったお店とかを描くことで、娘の生活を追体験できるのかなと思った」

現地の人たちと触れ合うことで小百合さんが台湾に癒された理由がわかりました。

画家 藤井克之さん
「辛いことを忘れられて、今度はあそこを描こう、ここを描こうと、気持ちがどんどん前向きになっていった」

2018年には台北で展覧会が開かれると、多くの人が訪れ、日台の交流の場にもなりました。

画家 藤井克之さん
「(Q.今後も台湾の絵は描き続ける?)まだまだ、娘が行ったところ、好きだったところがたくさん見つかりましたので」

「日本と台湾をつなぐ架け橋になりたい」亡き娘の想いが今、父の手によって実現し始めています。

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