平均遅延時間12秒…“超緻密な運行”支える東海道新幹線の頭脳部「コムトラック」とは【解説】|TBS NEWS DIG

平均遅延時間12秒…“超緻密な運行”支える東海道新幹線の頭脳部「コムトラック」とは【解説】|TBS NEWS DIG

平均遅延時間12秒…“超緻密な運行”支える東海道新幹線の頭脳部「コムトラック」とは【解説】|TBS NEWS DIG

1日320本の運行、乗客46万人を乗せる東海道新幹線の頭脳部「コムトラック」。作業時以外は立ち入り禁止の機器室にカメラ初潜入。定刻通りの運行を支える超綿密システムに迫る。

■東海道新幹線の頭脳部「コムトラック」とは

午前6時、定刻ピッタリに東海道新幹線「のぞみ」が東京駅から出発しました。

この部屋では、一日およそ320本、およそ46万人もの乗客を運ぶ、東海道・山陽新幹線の全運行を管理しています。

1列車あたりの平均遅延時間はわずか12秒。この緻密な運行を支えているのがー。

JR東海電気部システム課浜畑仁美
課長「こちらが(新幹線運行システム)コムトラック、新幹線を動かしている"頭脳"が入っている機器室になります」

厳重に管理されている新幹線の"頭脳部"に、今回初めてカメラが入りました。

浜畑仁美課長「こちらが本当に今、私たちが新幹線を動かしている計算機。作業以外はここは立ち入り禁止にしている」

白いロッカーのようなケースには、警告を示す黄色いテープが巻かれています。この「コムトラック」と呼ばれる機器が、東海道・山陽新幹線の運行に関わる情報を処理します。

JR東海で女性として初めてコムトラックの管理責任者となった浜畑仁美さんが開発と保守点検を担います。

浜畑仁美課長「列車が出発していいよとか、この駅は止まりなさいよっていうことを、列車をダイヤ通りに動かすための進路制御をする」

例えば、東京駅では多い時にはおよそ3分ごとに新幹線が出入りします。コムトラックは、上りと下りの列車がお互いの進路を塞がないよう自動で制御します。

浜畑仁美課長「これは、ダイヤをつくるEDPと言われている情報処理系の計算機になります」

さらに、新幹線の加速などを計算して駅への到着時刻を予想し、ダイヤの作成を管理しています。

これは、1964年の開業当時の東海道新幹線の一日の「ダイヤグラム」。1本の線が1本の列車を表していて、当時は、人の手でダイヤを作成していました。これが現在は、無数の筋で埋め尽くされたダイヤに。

列車本数の増加とともに、コムトラックによるダイヤ管理が欠かせないものとなっているのです。

この新幹線の"頭脳"、今年10月に大規模なシステム更新を控えていて、この日の終電後、テストが行われました。

浜畑仁美課長「緊張感のある作業なので、いつも通りやってください」

この更新では、1つの機械に集中させていた機能を複数に分けて、リスクの分散化を目指すといいます。

まずは、開発中のシステムに切換を行うため、使用中のシステムを停止。

浜畑仁美課長「今、ここが赤いので、こっちの計算機とあちらに新しく動かしてる計算機を、繋げて初めてこちらが緑になります」

午前1時すぎ…

浜畑仁美課長「確認試験に向けてマシーンを立ち上げ始めました」

試験中、異常を示す警報が出ました。

浜畑仁美課長「どこで止まってるんでしょうね、嫌だな」

10分後…

「伝達回復しましたね」

テストは無事終了。無数の努力が当たり前の"定刻通りの運行"を支えているのです。

■新幹線"遅れ対策"最先端新システム導入へ

「コムトラック」による高密度な列車ダイヤの管理などを行っている一方、どういった遅延対策が講じられているのでしょうか?詳しくみていきます。

熊崎風斗キャスター:
東海道・山陽新幹線は1日約320本ほどが運行していますが、現在、東海道新幹線ではその中で新たな運行システムの導入を進めています。現状、それから最新のものを比較をしてみていきます。

<現状>▼到着列車が遅れると、ポイントの切り替えなども発生するので出発列車も待機→後続に波及し、遅延列車がどんどん増える

<最新>▼渋滞しないように出発列車を"優先"する→複数の列車の遅延を抑制することで全体のダメージを少なくする

これが遅延を長引かせない「新・進路制御システム」になっていくということで、これがもう既に変わっているということです。

ホラン千秋キャスター:
遅延することはあっても他の列車は遅延しないようになっていたんですね。

熊崎キャスター:
実はもう切り替わっていたということで。このアップデートは働く運転士さんにとってはどうか?元新幹線運転士のスタッフに聞きました。

元新幹線運転士NEWS23福岡プロデューサー「遅延の発生をいかに減らせるかが今の鉄道会社の使命。運行システム改修でダイヤ乱れが少なくなれば、運転手は安全運行に集中できる」

■東海道新幹線に新横浜駅から乗る?新線開業で新常識なるか

3月、鉄道各社がダイヤ改正を行います。その中でどの電車がどのように便利になっていくのかを見ていきます。

熊崎キャスター:
3月18日開業となる神奈川県の▼相鉄線と▼東急東横線が相互乗り入れになります。これによってどこがどう便利になるのか。

▼相鉄・新横浜線と▼東急・新横浜線が繋がることによって、渋谷に便利に行くことができます。これまでは、横浜で東急東横線に乗り換えて渋谷方面に行っていたのが、乗り換えが不要になった。さらに相鉄東急新横浜線…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230307-6071972)

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