“独自入手”3つの防犯カメラで検証 強盗事件の犯行直前の様子は?(2023年3月4日)

“独自入手”3つの防犯カメラで検証 強盗事件の犯行直前の様子は?(2023年3月4日)

“独自入手”3つの防犯カメラで検証 強盗事件の犯行直前の様子は?(2023年3月4日)

指示役“ルフィ”とみられる容疑者4人が逮捕された後も、各地で強盗事件が相次いでいるのは、なぜなのか?
独自に入手した防犯カメラ映像などからそれぞれの事件の共通点が見えてきました。

サタデーステーションが独自に入手した3つの防犯カメラ映像。捉えていたのは、今週、福島の南相馬市で起きた強盗事件の犯行グループが乗ったとみられる青い車。

事件直後の目撃情報
「ブルーシートのような青い色、1台、ちょっとここの車ではないと、何となく感じたけどね」

映像から見えてきた犯行グループの足取りと巧妙な手口とは?さらに、大規模特殊詐欺事件で新たに逮捕された“かけ子”とみられる男女。寺島容疑者の地元の同級生が語る素顔とは?

寺島春奈容疑者(27)地元の同級生
「(寺島容疑者は)オシャレというかモテていた、大人っぽい感じはあった。高校を中退してから関係を持っている人はいないんじゃないですか」

被害総額は60億円以上、大規模な特殊詐欺事件でフィリピンから日本に強制送還され、逮捕された渡邉容疑者ら4人。4人に絡んで新たにフィリピンで逮捕されたのがこの女。
グループの「かけ子」としてマニラのホテルで活動していたとみられる寺島春奈容疑者、27歳。

現地コーディネーター 中谷健太朗
「寺島容疑者はこちらの施設でフィリピン滞在の延長手続きをしていたところ、入管当局に拘束されました」

拘束されたのは先月28日。寺島容疑者は日本で警察官などになりすまし、キャッシュカードを盗んだ窃盗の疑いで去年9月に逮捕状が出ています。寺島容疑者はなぜ特殊詐欺グループに入ったのでしょうか?寺島容疑者は長野市出身で中学時代はソフトテニス部に所属していました。寺島容疑者の地元の同級生は?

寺島春奈容疑者(27)地元の同級生
「(寺島容疑者は)オシャレというかモテていた。大人っぽい感じはあった」

同級生によると、寺島容疑者は高校を中退したあと長野から上京。都内のキャバクラで働いていたといいます。

寺島春奈容疑者(27)地元の同級生
「東京でキャバクラをやっているのは知っている六本木とか、結構前ですよ。高校を中退してから関係を持っている人はいないんじゃないですか」

去年からフィリピンでも、寺島容疑者の姿が度々、目撃されていました。

現地コーディネーター
「(寺島容疑者を)見たことありますか?」
寺島容疑者を見かけたことがある女性
「見たことがある、たまにここを歩いている」

現地コーディネーター
「(寺島容疑者は)誰と?」
寺島容疑者を見かけたことがある女性
「日本人、男の人と」

現地コーディネーター
「何時ごろ?」
寺島容疑者を見かけたことがある女性
「夜中、朝方」

目撃者によると去年、寺島容疑者は男と2人で、マニラ市内を歩いていたそうです。一緒歩いていた男が渡邉容疑者ら4人かどうかは分からないそうです。ただ、寺島容疑者の服装は独特だったと話します。

寺島容疑者を見かけたことがある女性
「(服装は)黒、いつも黒、(見た目は)怖い、だって知らん顔しているもん、はーい、いらっしゃい、よろしくと言っているのになんか怒っているみたいな顔している」

特殊詐欺グループの「かけ子」はフィリピンに60人以上いて20代から30代が中心ですが、50代の男女もいるそうで摘発されていないメンバーも複数いるとみられています。

そして今週、新たに逮捕された人物がもう一人。

白い無精ひげを生やし、白髪で短パン姿のこの男。グループの電話役「かけ子」とみられる西尾嘉之容疑者、59歳。「キムラ・ケンジ」という偽名を使っていました。

西尾容疑者は、先月4日、渡邉容疑者ら4人が収容されていたフィリピンのビクタン収容所がある施設内に入る手続きで不審な動きをしたことに気づいた職員が車のナンバーを確認したところ、盗難車だったことが判明。免許証も偽造されたものだったのでフィリピン警察に逮捕されました。警視庁は、西尾容疑者が特殊詐欺事件に関与した窃盗容疑で逮捕状をとっていて、すでに日本に強制送還される手続きが進められているそうです。渡邉容疑者ら周辺での逮捕者が相次ぐ一方で、強盗事件は後を絶ちません。別の指示役の存在もうかがえます。サタデーステーションが向かったのは福島です。

森葉子アナウンサー(福島・南相馬市)
「被害に遭った住宅ではいまだに規制線が張られています、そして目の前にパトカーがとまっていて警察官が常駐しています」

今週日曜、福島県南相馬市で男らが高齢夫婦の家に押し入り、暴力を振るったうえ、現金およそ10万円と貴金属を奪った強盗殺人未遂事件が発生。逮捕されたのは江口将匡容疑者(20)と瓜田翔容疑者(20)です。同じレンタカーに乗って東京から福島まで赴き、凶悪な犯行に及んだとみられます。仲間は他にもいるとみられ、警察が行方を追っています。私たちは現場付近の3台の防犯カメラ映像を入手。映像を検証すると、犯行直前の様子が見えてきました。

森葉子アナウンサー(福島・南相馬市)
「事件現場から車でおよそ20分ほど離れた場所にある、あちらの防犯カメラに福島方面から事件現場に向かう容疑者たちが使ったものとみられる車が映り込んでいました」

これはまず1台目の映像です。場所は事件現場からおよそ20分。事件現場は画面左側の方向になります。時刻は事件が発生した日の午後2時過ぎです。右から1台の青い車が通りすぎます。検証時の車を見ると、色とタイヤが酷似しています。犯行時刻は午後3時15分から30分とされており、犯行時刻のおよそ1時間前です。この青い車はスピードを出すことなく事件現場の方面へ向かいます。車と同じ方面へ進みます。そして、事件現場の近くにさしかかると…

森葉子アナウンサー(福島・南相馬市)
「現場から200m離れたこちらの場所にある防犯カメラにも同じ車が映っていたということです」

これが2台目の映像です。時刻は午後2時20分ごろです。ここから被害者宅まではおよそ5分ほどです。ここでもスピードを出すことなく、現場方面へ向かいます。そして、3台目の映像です。ここでは両手でハンドルをにぎる運転手の姿が見えます。そして、午後3時15分ごろに、犯行におよんだとみられます。しかし、最後にカメラに映った場所から現場まではおよそ5分。犯行時刻までおよそ1時間あったことがわかります。この時間に一体何をしていたのでしょうか?

森葉子アナウンサー(福島・南相馬市)
「事件当時、被害に遭ったご夫婦は、こちらの建物に、同じ敷地内にある、あちらの建物には娘さんがいたということです」

南相馬市の事件では、敷地内に被害者の親族が住む別宅などがありますが、容疑者は被害者の住宅にしか侵入していない事が新たにわかっています。見通しのいい現場で人の動きを見ながらタイミングを図っていた可能性も考えられます。一方で、手口について見えてきたのが「凶悪さ」です。

強盗事件の被害者男性(77)妻のコメント
「夫と私は突然の被害に死を覚悟しました。家族で支えあい、1日1日を何とか踏ん張っていますが、1番の願いは事件解決と先週までの穏やかな日常生活を取り戻すことです」

南相馬市の事件では、被害者の男性(77)が鉄パイプのような鉄製の凶器で頭を殴り重傷を負わされています。先月、いわき市内で起きた強盗殺人事件では、被害者の小松ヤスコさん(85)が頭を鈍器のようなもので殴られ、殺害されています。犯行は短時間で行われ、足跡などから、逃げる間もなく絶命した可能性があるということです。2つの事件の関係性はわかりませんが、被害者を執拗に暴行することで、恐怖感を植え付けたり、助けを呼びに行けない状況を作り出す同じような手口が見てとれます。南相馬市の事件の容疑者らは「闇バイト」の募集に応募したと話しており、犯行の“指示役”やそもそも強盗をするために人を集めている人物も見え隠れします。一方、強制送還された4人。一連の強盗事件への関与はまだ分かっていません。

サタデーステーション 3月4日OA
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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