未婚で人工授精 脱法出産なぜ? 少子化の中国で決断した女性(2023年3月4日)
一人っ子政策の影響や経済的な問題から今後、急速な少子高齢化が進む見通しの中国で、未婚の女性には許されていない人工授精で子どもをもうけたシングルマザーがいます。従来の考え方には縛られず子どもを生みたいというその思いを取材しました。
中国で、5日から始まる日本の国会にあたる「全人代」。世界1位の人口を誇る大国で今、意外にも「少子化問題」がテーマの一つです。
中国・杭州で活躍する李雪珂さん(33)は、200万人のフォロワーを持つ人気のインフルエンサーです。しかし…。
中国の人気インフルエンサー・李雪珂さん:「私は、子どものために故郷を離れました」
実は、3人の子どもを育てる「シングルマザー」でもあります。中国ではまだ厳しい目が向けられるうえ、もう一つの事情が…。
中国の人気インフルエンサー・李雪珂さん:「29歳になって、結婚相手が見つからなかったので、思い切って『人工授精』で赤ちゃんを授けてもらおうと思いました」
中国国内では、「未婚女性への人工授精」は禁止。そのため、李さんはタイで精子提供を受け、三つ子を出産しました。故郷で悪い噂や誹謗(ひぼう)中傷が広がるのを恐れ、大都市・杭州に移り、仕事と子育てに奮闘中。この日も、仕事終わりで子どもを迎えに…。
「自由に生きる」ことを選択した李さんですが、仕事と子育ての両立は大変です。自宅に戻ってからも大暴れ。そして、子どもたちが寝静まった後、今度は、仕事に向けての準備です。
開始直後から、視聴者からのコメントも続々。李さんの元には「自立したい女性」たちからの相談も殺到しているそうです。
中国は、去年61年ぶりに人口減少に転じていて、「少子化対策」が注目されています。国内での「未婚女性への人工授精認可」なども今後、検討課題になる可能性もあります。
李さんは「未婚女性への精子提供」が認められ、さらに「自由な生き方」を選択できる環境がもっと広がってほしいと願っています。
3人の子を育てるシングルマザー・李雪珂さん:「私の考え方に賛成する人は、以前はそれほど多くいませんでした。しかし、自分の考えを皆に話すようになって、最近は私のような生活スタイルが皆さんに理解されてきたと思います」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
コメントを書く