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【食糧危機】黒海封鎖 ウクライナの小麦輸出できず
2日目をむかえたG7(=主要7か国首脳会議)では、ウクライナ支援や食糧危機が議論されます。ウクライナから小麦などの輸出が滞り深刻化する中、G7はどんな打開策を打ち出すのでしょうか。
◇
26日、ウクライナ・首都キーウの中心部は、3週間ぶりにミサイルでの攻撃をうけました。崩れた集合住宅から7歳の女の子が救助されましたが、女の子の父親は死亡。6人の死傷者がでました。
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「国際的なイベントがあるたびに(攻撃を)エスカレートさせるのがロシアのやり方だ」
今回の攻撃は、G7サミット(=主要7か国首脳会議)へのけん制との見方もでています。
アメリカ バイデン大統領(ドイツ・エルマウ、26日)
「ロシアのさらなる野蛮な行為だ」
G7は、ロシアへの圧力強化で結束を示したい考えです。2日目をむかえ、ウクライナ支援とともに重要なテーマになるのが、中東やアフリカで一段と深刻になっている、食料の不足や価格高騰の問題です。
EU(=欧州連合) ミシェル大統領
「世界的な食糧危機の責任は全てロシアにある」
黒海をロシアが封鎖したことで、“世界の穀物庫”といわれるウクライナから、小麦などを海路で輸出できなくなっているのです。
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ウクライナの首都キーウから車で2時間ほど離れたところにある倉庫では、出荷できずにいる小麦がうずたかく積まれていました。
記者
「小麦が保存されている倉庫です。普段なら2~3メートルの高さまでしか積めないということですが、保存できる場所がないため、天井ぎりぎりの6メートルの高さまで、小麦が積まれています」
60メートルほどの奥行きの倉庫が一杯になっていました。
ただ、この倉庫にある小麦は去年春に収穫されたもので、これから、今年の分の収穫をむかえます。
倉庫の担当者
「あと2~3週間で収穫ですが、保存する場所がありません」
別の倉庫も、油の原料になるひまわりの種で山積みになっていました。
運び出せずたまっていく一方の穀物に、農場を経営するオーナーのオレクサンドルさんは、「ウクライナの農業は大惨事になります」と話しました。
問題は、保管用の倉庫が足りないことだけではありません。ロシア軍は、占領地域から農作業用のトラックなど90台を奪ったのです。盗まれた車両に取り付けていたGPSの位置情報をたどってみると、ロシアが実効支配するクリミア半島まで移動して、通信が途切れたことが分かりました。
大事な“商売道具”が奪われたうえ、畑には大量の地雷がまだ埋まったままとなっています。
農場のオーナー オレクサンドルさん
「プーチンはウクライナ人とそのアイデンティティー、GDP(国内総生産)の半分を占める農業を破壊しているんです」
来年以降は、生産そのものが滞るかもしれないという懸念もでています。G7は、有効な対策を打ち出せるのでしょうか。
(2022年6月27日放送「news every.」より)
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