中国人観光客の“水際緩和” “爆買い”加速?…カギは「団体旅行の解禁」 不透明も【もっと知りたい!】(2023年3月3日)

中国人観光客の“水際緩和” “爆買い”加速?…カギは「団体旅行の解禁」 不透明も【もっと知りたい!】(2023年3月3日)

中国人観光客の“水際緩和” “爆買い”加速?…カギは「団体旅行の解禁」 不透明も【もっと知りたい!】(2023年3月3日)

 中国からの旅行客らに対する、新型コロナの水際対策が緩和されました。観光客の“爆買い”も加速するのでしょうか。取材してみると、日中双方が少しずつ、コロナ禍前の状況を取り戻そうとする姿が見られました。

■“訪日ビザ”条件も緩和 「富裕層」限定せず

 1日、中国からの渡航者に対する水際対策を緩和した日本。すべての入国者を対象にしていた検査を、5人に1人へのサンプル検査としました。

 山東省から来日:「(Q. きのうから検査が緩和された)知っています。空港から出るのが早くなるからいいと思う」

 訪日ビザの条件も、緩和され始めています。

 上海支局・高橋大作支局長:「年収1000万円以上の人しか、そもそも申請できない状況がありました。先月ごろから、その年収制限が400万円以上であれば、マルチ(複数回)発給があった。もう少し緩い条件のビザを非公式ではあるのですが、取得する人が増え始めています」

 富裕層だけでなく、より多くの観光客が来日できるようになったのです。

■“日本式”焼肉に舌鼓…銀座で“爆買い”

 2日午後、浙江省の杭州から到着した賈さん夫婦。日光などに4日間滞在するといいます。

 姉の家族と食べる日本式の焼肉に、舌鼓を打ちます。

 賈さん(妻):「(Q.楽しみにしていた焼肉食べてどうですか?)うまい。中国とは使ってる部位や味付けが違って、おいしいです」

 中国ではエンジニアとして働く2人。先月、結婚したばかりです。

 賈さん(妻):「(Q.この旅行はある意味、ハネムーン?)一応、ハネムーンですが、今度、彼にもっと長いハネムーンに連れて行ってもらいます」

 銀座では、1日に来日したばかりの中国人観光客が、大きな荷物を持っていました。購入したのは、ゴルフセット1式およそ60万円です。

 観光客:「たまたま、きょうゴルフ場に行って、プレーしたらこれからもやりたいと思ったので、きょう買いました」

■和食店もさらなる期待「日本料理を満喫して」

 中国人観光客が増えるのを見越して、旅行代理店にも相談が急増しています。

 株式会社Japanticket 田中宏彰代表:「商業施設、観光施設、自治体の皆さんから『どうやったらインバウンド対策できるんだっけ』というお問い合わせをたくさん頂いている」

 この旅行代理店は、中国にある代理店と連携し、日本での食事やイベントなどを手配しています。

 新宿にある日本料理店も準備を始めています。

 新宿なだ万賓館 榎本洋右料理長:「アレルギー等の対応も、中国語のメニューや、翻訳機を使った対応をしていければと考えている」

 コロナ前は、客の3割を占めていた中国人観光客が、一時期はゼロに…。ようやく最近になって戻り始め、今後にさらなる期待を寄せています。

 榎本料理長:「中国(の観光客)に関しては、1、2割はいらっしゃる。食材を通じて、日本料理を満喫して頂いて、幸せになって帰って頂ければなと」

■大赤字の旅行業界「通常体制を取り戻さなければ…」

 中国人観光客の“爆買い”が、コロナ前の状況に戻れるかどうか。その鍵を握っているのが、「団体旅行の解禁」です。

 しかし、今、中国の旅行業界は深刻な人手不足で、団体旅行がいつ復活するかは不透明だといいます。

 高橋支局長:「コロナの期間中に、旅行業界は大赤字でした。旅行業界が通常の体制を取り戻さなければ、かつてのような大量の観光客を送り出すことは、まだできない」

(「グッド!モーニング」2023年3月3日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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