「君主制は価値がなくうんざり」英連邦で共和制移行の動き　チャールズ新国王は求心力維持できるか

「君主制は価値がなくうんざり」英連邦で共和制移行の動き　チャールズ新国王は求心力維持できるか｜TBS NEWS DIG

19日に迫ったエリザベス女王の国葬。イギリス王室によると、国葬は現地時間の午前11時からおよそ1時間にわたり営まれ、最後の国歌斉唱の前には2分間の黙とうが全土で捧げられるということです。

その後、ウィンザー城の敷地内の礼拝堂に非公開で埋葬され、女王は去年他界した夫のフィリップ殿下とともに眠ることになります。

連日、ロンドンで途絶えることのない一般市民の弔問。

一方、世界に14か国ある国王が国家元首を兼ねる「イギリス連邦王国」の中である動きが表面化しています。

「君主制は価値がなく、うんざりしています」

エリザベス女王の死去を受け、新たな君主となったチャールズ国王。イギリスだけではなく、カナダやオーストラリア、カリブ海諸国などイギリス連邦王国・世界14か国の国家元首を兼務することになりますが一部である動きが。

アンティグア・バーブーダブラウン首相
「これは敵対行為ではなく、真の主権国家になるための最終段階だ」

連邦王国の1つ、カリブ海の島国、アンティグア・バーブーダのブラウン首相。

エリザベス女王が亡くなった3日後、イギリスのメディアに3年以内に「立憲君主制」を廃止し、王が存在しない「共和制」に移行するかどうかを問う国民投票を実施する意向を表明しました。

こうした国が訴えるのは過去からの脱却です。

今年3月、当時のウィリアム王子が連邦王国のジャマイカなど3か国を歴訪した際には、植民地時代の奴隷政策など過去の清算を求めるデモが行われました。

移民の多いイギリスの街で聞くと…

ジャマイカ出身
「ジャマイカは第三国と言われますが、莫大な収入を王室に搾取されました」

一方、オーストラリアでは。

記者
「こちらはオーストラリアの5ドル紙幣です。このようにエリザベス女王が描かれています」

政府は紙幣の肖像画が自動的に新国王に置き換わることはないと発表しました。

「（チャールズ国王の紙幣は）ひどい。皆、女王が好きだから」
「エリザベス女王のままが良いです」

イギリス・エコノミスト誌は「女王の死は上品かつ外交的な方法で英王室との関係を断絶する機会を提供する」と指摘。チャールズ新国王は求心力を維持できるのでしょうか。

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