「最初からパワハラ認めれば…」悔しさにじむ遺族 機動隊員の自殺で和解成立 兵庫県警の不誠実な対応
2015年、兵庫県警機動隊で自殺した木戸大地巡査(当時24)の遺族がパワハラが原因だとして、兵庫県を訴えていた裁判で22日に和解が成立しました。ご遺族はどう受け止めていますか? (取材・報告 丸井雄生 記者)
木戸巡査の遺族の会見で、特に印象に残ったのは「最初から認めてくれていれば、これほど長い間苦しむことはなかった」という悔しさをにじませた言葉でした。
この日、和解協議が始まる直前、部屋の前にいた警察幹部らに対し、父の一仁(かずひと)さんは、「なぜこれほど時間がかかったのか」と質問をぶつける場面がありましたが返答はなく、部屋の中でも改めて問い詰めたということですが、やはり黙ったままだったということです。
こうしたことからもわかるように、8年半の闘いで浮き彫りになったのは、警察組織の不誠実な姿勢です。最初からパワハラを証言するメモがあったにもかかわらず、裁判が始まるまでは、警察側は都合の悪い情報を隠し続けていたのです。
2015年に木戸巡査が亡くなって以降、現在までに、兵庫県警で自ら命を絶った警察官の数は16人だということですが、このうち裁判を起こしたのは木戸巡査の遺族だけだったということが、県警への取材でわかりました。
それだけに今回の裁判で、16人すべての家族に対して、兵庫県警がきちんと事実を説明しているのか、隠している事実があるのではないかという可能性を示す、まさに警察組織の“闇”に迫った裁判だったと言えます。
(Q、根本的に組織が変わるために何が必要か?)
パワハラをなくすことはもちろんですが、悩みを打ち明けた警察官のその後を守る体制も必要です。遺族の代理人によりますと、多くの警察官がパワハラを受けていることを打ち明け、精神科を受診するだけで、出世が難しくなったり職場にいづらくなったりするなどの風潮を感じているそうです。
今回の裁判でも、遺族が最も強く訴えていた「自殺とパワハラの因果関係」について、踏み込んで言及できなかったのも、診断書などがなく、裁判所が判断できなかったことが背景にあります。
今回の和解を受けて兵庫県警は、「パワハラを認める内容の和解を組織として重く受け止めている。職員1人1人が働きやすく能力が発揮できる警察組織の構築に努めたい」とコメントしています。
その言葉通りに、兵庫県警が今後、命の重さと向き合い改革が進められるか、引き続き見ていく必要があります。
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