【窃盗か】二宮金次郎像 2021年にも同様の被害…価格高騰する銅狙ったか?

【窃盗か】二宮金次郎像 2021年にも同様の被害…価格高騰する銅狙ったか?

【窃盗か】二宮金次郎像 2021年にも同様の被害…価格高騰する銅狙ったか?

栃木県内の施設に設置されていた二宮金次郎の銅像が何者かに盗まれる被害にあいました。市内では同様の被害がおととしにも起きており、地元の住民からは怒りの声が聞かれました。


27日、栃木県真岡市にある二宮金次郎像を訪ねてみると、台座の上には破片しか残っておらず、像はなくなっていました。

警察によりますと、事件が発覚したのは24日午前9時すぎ。盗まれた二宮金次郎の銅像があったのは栃木県真岡市の元々小学校だった場所です。校舎だった建物は現在、福祉施設になっており、27日その施設長が取材に応じました。

盗まれた二宮金次郎像の目の前の福祉施設 谷田部 稔 施設長
「二宮先生はこの土地の人にとっては非常にかけがえのない大事な人です」

二宮金次郎は後の二宮尊徳として知られる江戸時代の農村改革の指導者です。惜しみなく働き、多くの農村の救済に尽力したとされています。薪を背負いながら読書するその姿は、勤勉の象徴として各地の小学校などに銅像が設置されていました。

真岡市は二宮金次郎がおよそ33年間暮らし、農村復興を行ったゆかりの地でもあるといいます。そのため、市内27か所もの場所に銅像や石像が設置されていました。

“二宮金次郎の街”で盗まれた銅像。実は真岡市での被害は、今回が初めてではありませんでした。

2021年、真岡市の歴史資料保存館の敷地内にあった二宮金次郎の銅像も盗まれていました。場所は、今回盗まれたところからおよそ8キロの場所です。おととしも今回も、盗まれたのは高さおよそ1メートルの銅像でした。

近所の人(当時)
「ここに尽くしてくれた人の像を盗んだということになれば、なぜそこまでしなければならないのかと」

このときの犯人がまだ捕まっていないなか、再び起きた事件。警察によりますと、今回盗まれた銅像は、高さはおよそ1メートル、重さは41キロほど。時価41万円相当だといいます。警察は、何者かが換金する目的で盗んだとみて捜査しています。

JX金属によると、銅の取引価格は年々上昇していて、先月は1トンあたりおよそ123万円。ここ4年間で2倍近くになっています。銅の価格高騰に目をつけ、何者かが銅像を盗んだのでしょうか。

盗まれた二宮金次郎像の目の前の福祉施設 谷田部 稔 施設長
「二宮先生が教えたように、自分で地道に努力して働いて、自分の生業をして生活をしていただきたいと思っています」

真岡市周辺では、毎週のように金属が盗まれる被害が相次いでいて、警察は窃盗事件として調べています。
(2023年2月27日放送「news every.」より)

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