ウクライナ侵攻1年 反撃を支えた“2つの支援” 専門家が指摘する今後のカギを握る「兵器」とは|TBS NEWS DIG
軍事侵攻から1年。ウクライナはアメリカを中心とした膨大な軍事支援を受け、ロシア軍に反撃してきました。実はその作戦には、民間の技術も大きく貢献しています。戦闘の行方はどうなるのか、その鍵を探りました。
アメリカ北西部ワシントン州。ウクライナ東部に似た広大な平原が広がる軍の演習場にその兵器がありました。
記者
「姿を見せました。あれがウクライナに送られて大きな戦力となっている高軌道ロケット砲システム、通称『HIMARS』です。これから発射実験が行われます」
様々な種類のミサイルを発射することができる「HIMARS」。去年6月以降、およそ20基がウクライナに送られてきました。
記者
「轟音とともにロケット弾が発射されました。およそ10キロ先の標的に向かっていきます」
これまで、日本円で4兆円を超える軍事支援を行ってきたアメリカ。中でもこのHIMARSがウクライナの戦況を変えたと軍事専門家は話します。
ハドソン研究所(軍事専門家) ブライアン・クラーク氏
「HIMARSによってウクライナ軍は、精密誘導ミサイルを80km先にまで撃ち込むことができるようになりました。精密誘導ミサイルは敵の司令拠点を狙うことも可能で、大きな違いをもたらすことができます」
そして、このHIMARSによる攻撃を支えるカギとなっているのが…
これは、ウクライナ南部ヘルソンをアメリカの民間企業が宇宙から撮影した写真。盛り土の裏に隠された車両や、飛行機がどこに置かれているか詳しくわかります。
実は、ウクライナ軍は民間企業から提供されたこうした衛星写真をもとに、攻撃目標を決めているといいます。
ハドソン研究所(軍事専門家) ブライアン・クラーク氏
「複数の民間会社が衛星写真をウクライナに提供しています。無線やレーダーがどこから発信されているかといった情報を提供する衛星会社もあります。ウクライナ軍が精密誘導兵器の攻撃対象を見つけるのに、民間の衛星や電子情報がカギになっているのです」
アメリカ オースティン国防長官
「ウクライナは春になったら攻撃に出ることを検討していて、数週間しかないので我々がやるべきことはたくさんあります」
春の攻勢に向けて支援強化を訴えた、アメリカのオースティン国防長官。
戦車や戦闘機の供与が焦点となっていますが、軍事専門家が注目するのは、「大型の無人飛行機」です。
ハドソン研究所(軍事専門家) ブライアン・クラーク氏
「大型の無人飛行機があれば、F16戦闘機がなくてもロシア側の陣地深くを攻撃できます。(無人機の)MQ1やMQ9の供与は米国がまだ慎重ですが、供与されたら大きな変化をもたらすと思います」
2年目に入ったロシアとの戦い。欧米の軍事支援の変化も今後の注目となります。
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