「逃げた認識ない」逮捕の78歳男 警察官ひき逃げか(2023年2月18日)
バイクの警察官が大けがをするなどした横浜市のひき逃げ事件で、78歳の男が逮捕されました。男は「事故を起こした記憶はない」「逃げた認識はない」と容疑を否認したうえで、車の傷は「当て逃げされてできた」などと供述していることが分かりました。
18日未明、過失運転致傷とひき逃げの疑いで逮捕されたのは、金沢区に住む無職の川合廣司容疑者です。
川合廣司容疑者:「車を運転して散髪しに行ったが、事故を起こした記憶はなく逃げた認識もない」
と、川合容疑者は容疑を否認しています。事故が起きたのは17日午後0時40分ごろ。信号待ちのため停止していたバイク2台と車3台に、後ろからきた乗用車が次々とぶつかりました。ところが衝突した乗用車は、誰かが降りるよう話しかけているなか、走り去ってしまいました。
現場に居合わせた人:「通行人の方が『逃げちゃ駄目だよ!』と大声を出したんで見たら、行っちゃって。逃げたのは確信犯」
事故後の水色の車の目撃者:「いや普通に走っていましたよ。どこか慌てた感じもなく」
現場付近の防犯カメラや通行していた車両のドライブレコーダーから川合容疑者が浮上。警察によりますと、川合容疑者は現場から車で自宅に戻っていましたが、駐車場のシャッターが閉められていて、中の車の様子が分からなくなっていたということです。
この事故でバイクの警察官が右手首を骨折するなど、4人が重軽傷を負っています。
川合廣司容疑者:「(車の傷は)当て逃げされてできた」
78歳の川合容疑者。現場ではブレーキを掛けた形跡は見つからなかったということです。事故の原因として何が考えられるのか。これまでに100件以上の交通事故を鑑定してきた専門家は。
交通事故鑑定ラプター・中島博史所長:「特に高齢者でブレーキ痕がない場合は、アクセルとブレーキの踏み間違いのケースが多い。踏み間違いの場合はパニックを起こしてしまい、(衝突後も)アクセルを踏み続けてしまうことが多い。事故の映像にはぶつかった後、下がって前の車をよけるようなハンドル操作もしている。現場から離れなくてはという、ある意味、冷静な判断をしていた動作にみえる。注意不足での衝突、追突を起こしてしまったのでは」
ただ、川合容疑者は警察に対し、「事故を起こした記憶はない」としています。
交通事故鑑定ラプター・中島博史所長:「本当に記憶がないという状況であれば、認知症のおそれがあると思う。ただ事故を起こしたことを忘れてしまうほどの認知症の進行度合いであれば、普段から危ない運転を繰り返していたはずで、自宅の駐車場でこすって車が傷だらけになる。その視点でみると、今回の事故で生じたと思われる破損以外はほとんど見受けられない。普段から認知症での不安定な運転をしていたわけではなさそうに思う」
警察は川合容疑者を19日、送検する方針です。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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