“結果分かっているのに無駄”は恐ろしいこと 岸田総理・細田衆院議長の不信任案否決(2022年6月9日)
国会最終盤の9日、細田博之衆院議長と岸田内閣に対する「2つの不信任案」の採決が行われました。
副議長の進行のもと、まず審議されたのは細田議長の不信任案です。
立憲民主党・岡本あき子衆院議員:「国権の最高機関たる衆議院議長として、民主主義の根幹を揺るがす言動をたびたび繰り返しており、議長にもっとも不適切な人物」
細田議長は、一票の格差を是正するための衆院選挙区の「10増10減」案に慎重な発言を繰り返してきました。さらに、週刊誌が指摘した女性記者などへのセクハラ疑惑についても、説明責任を果たしていないと批判しました。
細田議長は、報道は「事実無根」としたうえで、国会閉幕後に訴訟も視野に入れて検討をするとしています。
結果は、与党などの反対多数で否決されました。
細田議長のもと、続いて審議されたのが、立憲民主党が提出した岸田内閣の不信任案です。
立憲民主党・泉健太代表:「国民が実感したのは成長の果実ではなく、物価高ではないでしょうか。まさに『岸田インフレ』による物価高を国民は実感している」
さらに、不信任案提出の意義を強調しました。
立憲民主党・泉健太代表:「『どうせ否決されるのだからパフォーマンスだ』『結果が分かっているのに無駄だ』こうした揶揄(やゆ)がどんなに恐ろしいことか、我々議員は認識すべきです」
対する自民党は。
自民党・上川陽子衆院議員:「岸田総理は常に聞く政治を重視し、国民の皆様の声に耳を傾け、気持ちに寄り添い、その共感とともに歩み続けてきた。岸田総理の真摯な姿勢に対し、その歩みを止める不信任決議案を提出することは極めて不誠実」
内閣不信任案は反対多数で否決されました。
岸田総理:「議会において信任をいただいた。引き続き責任を果たし、期待に応えてまいりたい」
立憲民主党に賛同を呼び掛けられた、日本維新の会と国民民主党は、反対に回りました。
内閣不信任案に反対、日本維新の会・馬場伸幸共同代表:「国会の慣例・前例というんですか、会期末が来れば不信任案を出す。ずっと続いている。立憲民主党には猛省を促したいし、自民党側も決してほめられる状況ではない。目の前にある難問の処理にまい進していただきたい。日本維新の会は是々非々の政党。そういうことには協力するし、そうでなければ我々も与党・自民党を攻撃する」
内閣不信任案に反対、国民民主党・玉木雄一郎代表:「非常に厳しい国難の状況にある。政治空白を作るべきでない、国民のためにならないと反対した。野党のなかでも賛同を得られていないというか、思いが一致していなかった」
棄権したれいわ新選組は「季節行事と化した不信任案には付き合わない」という声明を発表しています。
内閣不信任案に反対、公明党・石井啓一幹事長:「他の野党の賛成も得られなかった。不信任案がいかに理由がない、説得力がないということの証左」
内閣不信任案に賛成、共産党・志位和夫委員長:「国会の中での力関係としては、こういう結果になったわけだが、私たちは参院選で厳しい審判を下していくと決意している」
国会は15日に閉会し、各党が本格的に参院選に向けて走り出します。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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