キット不足で窮地のクリニック…入荷の見通し立たず検査の制限も 院長は危機感強める(2022年2月1日)

キット不足で窮地のクリニック…入荷の見通し立たず検査の制限も 院長は危機感強める(2022年2月1日)

キット不足で窮地のクリニック…入荷の見通し立たず検査の制限も 院長は危機感強める(2022年2月1日)

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、「検査キット不足」が深刻さを増しています。

 京都市伏見区にある羽束師クリニックには、ひっきりなしに電話がかかってきます。

 (電話対応する看護師)
 「ちょっと高熱ではございませんので、きょうのご予約はいっぱいなんですね」

 羽束師クリニックは発熱者外来を設置し、多い日には40人が検査を受けていましたが、現在は20人台にまで数を制限。一部、検査を断っています。その原因となっているのが、検査キットの不足です。
 
 (羽束師クリニック 小川一也院長)
 「(Q抗原キットの残りは?)16です。PCRの方は30くらいですね」

 本来なら2月1日もキットが入荷する予定でしたが、それもキャンセルに。今後も入荷の見通しは立っておらず、症状や基礎疾患の有無などから重症化リスクが高いと判断した患者を優先して検査することにしました。

 1日朝も、こうした患者からの電話がありました。

 (電話対応する看護師)
 「持病があるということですので優先してご予約入れさせていただきます」

 (看護師) 
 「(Q今電話がかかってきた方は持病があったので?)急きょ入れたという感じです」

 こうした状況を受け、京都府も対策に乗り出しています。

 (京都府 西脇隆俊知事 1月31日)
 「検査キットがひっ迫する中、検査を必要とする有症状者の方の検査を優先するために無料検査につきましてはご希望に沿った検査ができなくなる」

 府は1月31日に無症状者への無料検査を抑制する方針を示し、検査キットを扱う卸売り業者に対しては医療機関などへ優先して供給するよう要請しました。検査キット不足の影響で、先週からは、陽性者の濃厚接触者で症状がある場合には、検査をせず医師が診断のみで陽性かどうかを判断するいわゆる「みなし陽性」も始まっています。これについて、小川院長は…。

 (羽束師クリニック 小川一也院長)
 「(みなし陽性を)うちはしてないですね。別の病気も全く区別がつかないので、私は検査が必要かなと思います」

 このまま今週中に入荷がなければ、新型コロナウイルスの診断を中止せざるを得ないと院長は危機感を強めています。

 (羽束師クリニック 小川一也院長)
 「ひっ迫度は増してますね。とにかく与えられたものでできるだけ頑張るということですね」

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