金正恩氏と娘ジュエ氏“親子で登場”狙いは? 「愛するお子様」後継者内定説も(2023年2月9日)

金正恩氏と娘ジュエ氏“親子で登場”狙いは? 「愛するお子様」後継者内定説も(2023年2月9日)

金正恩氏と娘ジュエ氏“親子で登場”狙いは? 「愛するお子様」後継者内定説も(2023年2月9日)

 北朝鮮メディアが公開した最新の写真です。金正恩氏の隣にいるのは、娘のジュエ氏。2人が眺めているのは8日の夜、平壌(ピョンヤン)で行われた軍事パレードです。この親子の2ショット、一体どんな意味を持つのでしょうか。

 金正恩総書記と手をつなぎ、レッドカーペットを歩く娘のジュエ氏。父に抱き着くなど、仲睦まじい様子を見せます。黒い帽子とコートは父と同じテイスト。“おそろいコーデ”と言ったところでしょうか。

 8日夜、平壌で行われた朝鮮人民軍創建75年の記念行事。金正恩総書記とともにジュエ氏が多くの市民の前に姿を現しました。

 コリア・レポート、辺真一編集長:「平壌市民10万人以上が集まっている。後継者として育て、国民に知らせようとしている可能性も捨てきれない」

 軍事パレードが行われる式典でジュエ氏が立ったのは、正恩氏がこれまで演説などを行ってきたバルコニーの中央。これには大きな意味があるというのです。

 正恩氏の娘ジュエ氏。8日夜、父・正恩氏と母・李雪主(リ・ソルジュ)夫人とともに朝鮮人民軍創建75年の記念行事に参加。大勢の市民の前に立ちました。

 コリア・レポート、辺真一編集長:「平壌市民、恐らく約10万人以上が集まっている。全国民にその姿をお披露目する。金正恩総書記の隣に立ち、入って来る時は手をつないで入ってきた。それは、金正恩総書記の娘だと認知させることにもなる」

 さらに、バルコニーの中央に立ったことは大きな意味を持つといいます。

 コリア・レポート、辺真一編集長:「党のトップと軍のトップの間に挟まれて、金正恩総書記が娘と一緒に並んで大衆の面前に現れていることがやはり、これはただ事ではないと。後継者の可能性も無きにしもあらずというような見方も、これからさらに深まってくるのではないか」

 7日、正恩氏とともに宴会を訪れた際、北朝鮮メディアは通常、最高指導者にしか使わない「尊敬する」という言葉を使い、ジュエ氏を「尊敬するお子様」と表現しています。

 韓国・連合ニュース(8日):「世宗研究所の統一戦略研究室長は“尊敬する”という表現を使うことで、ジュエ氏に対する個人崇拝を意図的に助長しているとし、ジュエ氏が金正恩氏の後継者に内定したことをこれ以上疑う余地はないと主張した」

 ただし、連合ニュースは「ジュエ氏は北朝鮮の未来世代の象徴に過ぎないという分析が依然として支配的だ」とも報じています。

 また、注目を集めているのが宴会を訪れた際の妻・李雪主夫人のファッションです。

 韓国・連合ニュース(8日):「李雪主夫人は新型大陸間弾道ミサイルの『火星17』をかたどったペンダントを着用し、注目を集めた。ペンダントは銀色の細長いミサイルの形で、弾頭部は『火星17』のように白と黒の格子模様で塗り、先端に4基の1段エンジンが付いた形だ」

 北朝鮮が「火星17」の発射成功に大きな自負心を感じていることを裏付けるものと解釈されるといいます。そんななか、8日の軍事パレードではその火星17が、ずらり。10基以上は確認できます。

 軍事ジャーナリスト・黒井文太郎氏:「(火星17の)量産体制を完成させたと言える。これは非常に危険なこと」

 もう一つ、専門家が注目するのが迷彩柄のミサイル。新型とみられるといいます。

 軍事ジャーナリスト・黒井文太郎氏:「大型の固体燃料型のICBM(大陸間弾道ミサイル)。液体燃料に比べて、発射前に燃料を注入する必要がない。即応力が高いということで、アメリカから見れば発見する時間的猶予が本当にない。非常に脅威が高まったと言える」

 それにしても、北朝鮮は核やミサイルなど軍事開発の費用をどうしているのでしょうか。

 韓国メディアは、北朝鮮がサイバー犯罪で年間2800億円ほど稼いでいると報じています。国連の専門家パネルが最終報告書案をまとめ、北朝鮮が去年、過去最高額となる暗号資産を盗んだと指摘していることが分かりました。また、国連関係者によりますと、北朝鮮がロシアへ弾薬を輸出しているとの報告を巡り、調査を始めたということです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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