“100年に一度”トルコ大地震…寒波で“救助難航” 真冬に野宿「今は時間との戦い」(2023年2月8日)
トルコとシリアで、これまでに7000人以上が死亡した大地震。雪と寒さが救助活動の妨げになっています。
■救助できない地域も「がれきの下に家族が…」
「100年に一度」とも言われる大地震から一日。震源から70キロの街・トゥルクオールでは、至る所で建物が倒壊していました。
被災した家族:「持ち出せたのは、これだけです。他には何もありません」
200万人近い人が住む、大都市・アダナ。元々ビルが建っていた場所は、がれきの山となりました。
親戚を亡くした男性:「多くの場所で建物が倒れ、多くの人が死にました。ここでも4、50人近い人が命を落としました」
半分が崩れ落ちてしまった高層マンション。取り残された住人の姿があります。いつ崩れるかもしれない緊張感のなか、クレーン車を使い、無事に救助されました。
一方で、救助の手が回っていない地域もあります。
女性:「救助隊さえ送ってもらえない。朝からずっと待っているのに」「(Q.がれきの下での救助活動は?)行われていません。自力で何とかしたくても何もできません」「(Q.がれきの下には?)兄と母が…」
■シリアで…“民間の救助団体”率先して救助
長年、内戦が続く隣国シリアの状況は、一層深刻です。地震の起きたトルコとの国境付近の北西部は、反体制派の勢力圏のため、政府の支援や救助は入っていません。
被災者:「妹とその夫、娘と息子の4人が、がれきの下にいます…」
厳しい状況のなか、率先して住民の救助にあたっているのが、民間の救助団体「ホワイト・ヘルメット」です。
「ホワイト・ヘルメット」隊員:「今行くぞ待ってろ、すぐ行くからな」
がれきを取り除いていくと見つかったのが、男の子です。なんとか、助け出すことができました。
懸命な救助活動が続いているなか、トルコの死者は5400人を超えました。シリアでも、1800人以上の死亡が発表されています。
■寒波で救助難航…真冬に野宿「時間との戦い」
各国が次々と救助隊を送るなか、ウクライナとロシアからも派遣され、日本の救助隊も7日、現地に向けて出発しました。
救助を急ぐ理由は、被災地の“厳しい寒さ”です。地震のあった地域では、数日前から寒波に見舞われていて、道には、除雪が必要なほど雪が積もっていました。
被災者:「雪の下に埋もれてしまっていました。私たちの家は、もうありません。何もありません」
救助活動が続くトルコ中東部・マラティヤの7日の最低気温はマイナス1.5℃。家を失った人々はたき火にあたって暖を取りますが、厳しい寒さに体力を奪われます。
WHO・テドロス事務局長:「真冬に外で寝泊まりすることを余儀なくされ、すべてを失った多くの家族が直面している危険な状況は、数字では分からない。今は時間との戦いなのです」
(「グッド!モーニング」2023年2月8日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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