バックカントリー中に・・・「死ぬのかな」元スキー選手が語る雪崩の怖さ 危険性を正しく理解し、持つべき“三種の神器”とは?|TBS NEWS DIG

バックカントリー中に・・・「死ぬのかな」元スキー選手が語る雪崩の怖さ 危険性を正しく理解し、持つべき“三種の神器”とは?|TBS NEWS DIG

バックカントリー中に・・・「死ぬのかな」元スキー選手が語る雪崩の怖さ 危険性を正しく理解し、持つべき“三種の神器”とは?|TBS NEWS DIG

相次ぐバックカントリー中の雪崩事故。「死を意識した」2年前にバックカントリーで雪崩に巻き込まれた元スキーヤー。映像にはそのときの様子が残されていました。

命を守るために、まずはバックカントリーの危険性を正しく理解すること。そして、持つべき“三種の神器”とは?

「死ぬのかな」ワールドカップ出場経験者が地元の山で…

新雪の斜面を滑り降りる女性。2年前、友人数人と山でスノーボードをしていた時のことを話してくれました。

映像には女性が雪崩で流される様子が残されていました。斜面を雪が勢いよく流れ出します。そして、一瞬ですが女性が流されていく様子が映っています。

雪崩に巻き込まれた女性
「死ぬのかなって思いました、でも死なないぞって気持ちが。諦めなかったです」

長野県白馬村で生まれ育った女性。スノーボード選手を経てスキーのフリースタイルでワールドカップに出場した経験があります。この場所も勝手知ったる地元の山のはずでした。女性は1キロほど流され、全身が雪に埋まった状態で止まったといいます。

雪崩に巻き込まれた女性
「雪煙の雪を全部飲んでいたので、喉に雪が詰まってしまっていて息がまず出来なくて」

それでもなんとか自力で脱出した女性。2年経ち、今は山と距離を置いていると話します。

雪崩に巻き込まれた女性
「少し山から離れて心の休憩をしています。自分を過信すぎていたと思う」

女性が滑っていたのは、整備されたスキー場のコースとは違う“バックカントリー”と呼ばれるエリアです。雪山を自ら登り、手つかずの自然を感じながら新雪を楽しむことが出来るのが魅力です。スキー場の管理区域外ですが、滑走は禁じられていません。

一方で2023年1月、長野県小谷村で外国人スキーヤーが雪崩に巻き込まれ2人が死亡するなど、バックカントリーでの雪崩事故が各地で相次いでいます。

爆薬で雪崩を”管理” リスクを回避するには知識が必要

雪崩と日々戦う人がいます。2月2日の早朝、夜通し降った雪で白馬村の八方尾根スキー場は白銀の世界に。その現場に誰よりも早く向かったのが、雪崩管理の責任者の森山健吾さん(34)です。用意していたのは「爆薬」。

雪崩管理責任者 森山健吾さん
「発生しそうな雪崩を未然に落としてしまって、安全を確保した上でスキー場をオープンする」

標高1600メートル付近まで登ると、暴風雪でホワイトアウトに。スキー場内とは思えないほどの過酷な作業です。

雪崩管理責任者 森山健吾さん
「吹き溜まりやすい場所、風下に雪が溜まりやすいので、そういったところを管理している」

そして、爆破。他にもスキーの板で雪崩を誘発させていきます。雪崩管理を終え、無事スキー場がオープン。パトロール隊の本部ではおにぎりを食べる森山さんの姿が。

雪崩管理責任者 森山健吾さん
「春になると全層雪崩といって積もった雪が全部落ちる。河川にミネラルを供給してくれる。その川水がどこにたどり着くかといえば田畑に流れ込み、それを利用して自分たちは生きている」

自らもバックカントリーでスキーをし、さらに要請があれば捜索も行う森山さん。バックカントリーでは雪崩のリスクを回避するための知識が必要だと話します。

雪崩管理責任者 森山健吾さん
「例えばガイドさんに依頼して山に入っていただく。講習会も開催されたりすると思う。そういったところで知識をつけてもらうと、こういう行動を起こしたときにはこういったことがリスクなんだと」

雪山の危険 命を守る「三種の神器」とは

喜入友浩キャスター
バックカントリースキーについては多くのスキー場がコース外への立ち入りを禁止しています。一方で私有地ではない誰もが利用できる「山岳エリア」を滑ること自体は禁止されていません。

ただ、自然のコースには危険が潜んでいます。滑る前に所管の警察署に登山届を提出した上で、十分な装備の用意が必要です。

森山健吾さんに伺ったところ、バックカントリースキーは「必ず複数人で行くこと」とした上で、持っていくべき“三種の神器”があるといいます。

(1)ビーコン(無線機)
(2)プローブ
(3)ショベル

山本恵里伽キャスター
ショベルはわかりますが、ビーコン、プローブは初めて聞きました。

喜入キャスター
そういった方は多いと思います。流れで説明すると、仲間が雪に埋まってしまったとします。まず、▼ビーコンと呼ばれる無線機で仲間の位置を探します。そして▼プローブと呼ばれる長い棒を雪にさして場所を特定し、▼ショベルで掘るという流れです。

ただ、雪に埋もれてから18分を超えると生存率が急激に低下するので、この一連の流れをとっさにできるようにする備えも必要になります。

山本キャスター
時間との戦いというわけですね。では、万が一自分が埋もれてしまった場合は?

喜入キャスター
まず雪崩に巻き込まれているときは、泳ぐように、雪を這うようにして雪の上に浮上することをまず目指します。雪の流れがちょっと収まってきたら呼吸空間を確保することが大事です。口の前に両手で空間を作る、もしくは腕をクロスしてリュ…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230204-6066018)

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