課題は「ブランド知名度」打開策は?世界2位の“黒船”中国『BYD』の日本1号店がOPEN(2023年1月31日)

課題は「ブランド知名度」打開策は?世界2位の“黒船”中国『BYD』の日本1号店がOPEN(2023年1月31日)

課題は「ブランド知名度」打開策は?世界2位の“黒船”中国『BYD』の日本1号店がOPEN(2023年1月31日)

EV市場で世界2位を誇る、中国最大手の自動車メーカー『BYD』の電気自動車が、31日から日本で販売を開始しました。

BYDが日本進出の足掛かりとして最初に選んだのは、神奈川・横浜市の高級外車のディーラー店が立ち並ぶ一角でした。

ひっさげてきたのがSUV『ATTO3』。販売開始から1年で、全世界20万台以上が売れたという、BYDの自信作です。

一度の充電で485キロの走行が可能。それにもかかわらず、価格は440万円程度と、国内メーカーの同クラスのEVと比べると、100万円ほど安く設定されています。

その安さを実現したのが、独自開発したバッテリー。ニッケルなどの高価な資源を使用しないことで、コストを下げつつ、蓄電量や安全性も優れた電池を作り上げました。

その結果、BYDは急成長。調査会社『マークラインズ』によりますと、去年は全世界で88.2万台を販売しました。

約30年前にバッテリー製造会社として誕生したBYDは、その強みをいかし、いまやEV市場で世界1位のテスラ社に追いつかんとする勢いです。

日本のEV市場の規模は右肩上がりとはいえ、まだまだ未開拓の領域。BYDの描く世界戦略に、日本が組み込まれたのも当然かもしれません。

今月、千葉・幕張メッセで開かれた展示会ではATTO3が出展され、車好きの注目を集めました。

来場客:「すごく興味があって来ました。日本車よりも、デバイスとか含めて先進性があって。けっこう安いけど、高級感があってすごくいい」

ただ、これを“一般消費者”まで広げると、事情は違うようです。

BYD日本1号店の近隣住民(40代):「“B”だったんですか。なんて読むのかなと思って。全く…すみません」

“ロゴすら認識されていない”のが現状です。

事実、BYDの社長もこう話しています。

BYDオートジャパン・東福寺厚樹社長:「業界以外のお客様には、ほとんどまだ知られていないのが実態。私と同じくらいの60歳前後の方だと、まだまだ“中国製”と聞くと『安いかもしれないけど、品質に不安がある』とか『本当に使って大丈夫なのかな』というイメージがあるんじゃないかと」

販売に先駆けて、東京都内では試乗会を行っていました。

会社員(40代):「いやでも、静かですね」「いやすごかった。全然、中国の車だと思っちゃいけないなという感じ」

ただ、購入となると二の足を踏むようです。

会社員(40代):「やっぱり、ちょっと怖いなと。試乗車の時は完璧が当たり前なので。どこが壊れた、あそこが壊れたっていうのは、買ってみてしばらく乗ってると起こることなので、どうしてもそこは分からないなと」

この現状を変える“黒船”となるべく乗り込んできたBYD。今回、その本気度が分かるのが、販売店舗拡大への力の入れようです。

テスラやヒョンデがオンライン販売を基本とするのに対し、全国に100以上の“実店舗”を構え、日本の顧客ニーズに応える戦略です。

BYDオートジャパン・東福寺厚樹社長:「(我々が)いいですよいいですよと言っても、日本の厳しいお客様には簡単に納得していただけないと思うので。車そのものは確かにウェブサイトで買えるようになったとはいえ、どうしても高額な商品だし、アフターサービスも重要な要素になる。カーライフを最初から提供するのが、ディーラー展開の強みだと思うので」

いよいよオープンした1号店。その責任は重大です。

BYDオート東名横浜・河村智訓店長:「非常にワクワクした気持ちと、若干複雑な気持ちもありますけど…。(Q.なぜ複雑な気持ち?)少し売れるかなという気持ちが若干ありますけど。でも、価格帯とかはとても良い車なので、自信を持って販売できると。あとはどれだけお客様に認知をしていただけるか」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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