神奈川県「自主療養」開始 陽性者が外出?懸念の声も(2022年1月28日)
28日から始まった新たな仕組みに不安の声が上がっています。神奈川県は陽性者が外出することができる「自主療養」を始めました。店側も対応に追われています。
神奈川県・黒岩祐治知事:「『自主療養』をお選び頂けます。一つの選択肢としてご提示するということであります」
自主療養とは、セルフ検査などで陽性の結果が出ると医師の診断や確定検査がなくても登録を行った後に自分の判断で療養に入れます。保健所によるヒアリングも省略した形です。
神奈川県・黒岩祐治知事:「皆さんの『良心』に期待するしかない」
医療機関などの逼迫(ひっぱく)でやむを得ないとしながら、専門家からはこんな意見が・・・。
東邦大学看護学部感染制御学専門・小林寅てつ教授:「『(セルフ検査)キット』が今、不足している状況で、果たしてスムーズに自主療養に持っていけるか?という懸念もありますし・・・」
検査キットで分かるのは、あくまで「陽性」かどうか。
医師の診断やレントゲンなどの検査なしでは細かい症状の進行具合なども分からず、すべて「自覚症状任せ」ということになります。
東邦大学看護学部感染制御学専門・小林寅てつ教授:「(自覚症状がなく)本人が分かっていないケースもありますので、そういう方が見逃されないように、せめて遠隔診察などを使用してでも一度は診断を受けて頂ける仕組みを作った方がいいのでは」
また、LINEなどでの安否確認の連絡はありますが、配食サービスなどはありません。つまり、健康管理も自己責任で、食事は自ら「外出して調達する」という問題点も指摘されていますが・・・。
神奈川県医療危機対策統括官・阿南英明氏:「『一切、外出してはいかん』というようなウイルスの状況と違うだろうと。『ちょっと外に出て、最低限のことをしてしゃべらずに帰って来る』、これは実際の行動として在り得るのは、在り得るんだろうと・・・」
と、神奈川県側は説明しますが、住民からは不安の声も・・・。
神奈川県民:「家族がいる人はいいかもしれないけど、1人だったらどうするの?」「(Q.感染している人が出歩いている可能性も)ちょっと怖いけど・・・」
当然、感染した人が買い物に来るとなると、お店側も対策を強化せざるを得ません。
川崎市で人気のお総菜屋さんは、こんな工夫をしていました。
商品の取り分けをスタッフが行ったり、来店回数を減らせるように真空パック商品を独自に開発したりと準備を整えていました。
有限会社デリスタスエヒロ・清水美和営業企画部長:「『お買い物に来ないで下さい』って言えないですし、一番、大変な目にあっているのは(感染した)当事者の方なので」
東邦大学看護学部感染制御学専門・小林寅てつ教授:「厳密に『感染症を広げない』ということであれば、きちんとした一定期間の『隔離」』が望ましい。そういうような環境を自治体が整えてあげなければならない」
神奈川県の自主療養。対象となるのは6歳から49歳で、基礎疾患がないなど重症化リスクの低い人としています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
コメントを書く