“視界ゼロ”も神ワザ続々 「ホワイトインパルス」除雪車30台が一糸乱れぬ動き #Shorts

“視界ゼロ”も神ワザ続々 「ホワイトインパルス」除雪車30台が一糸乱れぬ動き #Shorts

“視界ゼロ”も神ワザ続々 「ホワイトインパルス」除雪車30台が一糸乱れぬ動き #Shorts

日本海側は雪が強まっていますが、豪雪地帯にある青森空港ではUターンラッシュ真っただ中に吹雪が襲いました。そんななか、除雪隊「ホワイトインパルス」は欠航便を出すまいと奮闘していました。

正月寒気に襲われた青森空港。激しい吹雪で飛行機もぼんやりとしか見えません。そこに現れたのが青森空港除雪隊、通称・ホワイトインパルス。一糸乱れぬ動きで動く重機。そして、このスピード。

日本一の豪雪で知られる青森空港、その安全な運航を支えていたのは100人のスタッフでした。

1月3日、Uターンラッシュのピークを迎えた青森空港。雪の影響で次々と遅れが発生していました。

標高198メートルと豪雪地帯にある青森空港は雪の多い年には累計降雪量が10メートルを超えることも…。ここから国内外を結ぶ飛行機が飛び立ちます。

1月4日朝も出動したホワイトインパルス。わずか15分ほどで除雪を完了させますが、すぐにまた真っ白に雪が積もるほど手ごわい雪です。

ホワイトインパルス現場総括班長・山崎治さん(57):「(Q.青森空港の特別なところは?)雪は特別多いと思う。日本で一番雪が積もる所じゃないかな」

空港の安全な運航を支える空港除雪隊「ホワイトインパルス」は航空自衛隊の「ブルーインパルス」になぞらえ、名付けられました。彼らの名を知らしめたのはその迫力。巨大な排雪の板を付け、とにかく高速で雪をかく、スノープラウ。路面に付着した雪や氷を強い力で吹き飛ばす、スノースイーパー。かいた雪を遠くへ飛ばす、ロータリ車。空港整備に彼らの力は欠かせません。

空港除雪隊「ホワイトインパルス」の仕事は早朝から始まります。その日の天候を見ながらの仕事です。

1月3日の青森空港では大雪注意報が発表され、最低気温はマイナス5.7℃と冷え込んでいました。

第1便は午前7時35分の東京行き。それまでに除雪を完了させなければなりません。

一斉に出発するおよそ30台の除雪車。しかし、正月寒気で青森空港はホワイトアウトです。

ホワイトインパルス現場総括班長・山崎治さん:「(Q.外が全く見えない状況だが)でも、まだ視界がきいている。ひどい時は全く見えない感じ。まだ大丈夫です」「(Q.危ない時はどれくらい)自分がどこにいるかも分からない」

そう話すのは現場の班長を務める山崎さん。飛行機の発着が遅れないよう時間厳守での作業が求められます。

ホワイトインパルス現場総括班長・山崎治さん:「上空で飛行機が待っている場合もある。燃料にも限りがあるので決まった時間内で除雪を完了して着陸させるのが大切」

1月3日は一日に4回、立て続けに除雪を行いました。

除雪から帰ってきたホワイトインパルス。

ホワイトインパルス作業員・木村富裕さん:「いやー、多かった」「(Q.何が多かった?)雪が」

つかの間の休憩はホットコーヒーです。

木村さんはホワイトインパルス歴15年。小回りが効き、狭い所でも活躍できるホイールドーザーを運転しています。しかし、1月3日の雪には…。

ホイールドーザーを運転・木村富裕さん:「片付けている間に積もってきちゃうので。やる前と変わんねえ」

日がな一日降る雪に辟易(へきえき)です。

ホイールドーザーを運転・木村富裕さん:「(Q.寒さには慣れる?)慣れない。寒い、寒い」

ホワイトインパルスの正体は、意外な人たちでした。

ホイールドーザーを運転・木村富裕さん:「(Q.日ごろの仕事は?)リンゴ農家です」

木村さんは市内のリンゴ農家。ホワイトインパルスに関わる人は普段、色んな職業の人がいるそうです。

ホイールドーザーを運転・木村富裕さん:「農家だったり、屋根工事とか塗装業とか左官の方が多いかな。船の人も、船乗りとか冬に時間が取れる人」

迫力ある重機で知られるホワイトインパルスですが、繊細な人力除雪もあります。そこで力を発揮していた男性は…。

ホワイトインパルス・人力作業を担当、リーさん(33):「ボルネオ島出身です」

マレーシア人のリーさんは日本人の妻と青森でミニトマトやリンゴを栽培しているそうです。

ホワイトインパルス・人力作業を担当、リーさん:「(Q.日本語で知っている言葉は)つらら。つらら見た時『ワーオ。これはクレージーだ』って」

ホワイトインパルス・人力作業を担当、リーさん:「皆さん、おはようございます。私は午前2時に起きました」

リーさんの出勤は午前3時。

ホワイトインパルス・人力作業を担当、リーさん:「(Q.寒い?)ほんと寒い。重いアンド寒い」

その働きぶりに同僚は…。

同僚:「(Q.どういう人?)真面目だよな。仕事ちゃんとやるし」

ホワイトインパルスは今シーズンすでにおよそ80回出動していて、これは2022年を上回ります。厳しい寒さのなか、増える負担にリーさんは…。

ホワイトインパルス・人力作業を担当、リーさん:「(Q.好きな日本語は)『休憩』。ブレイクタイム」「雪がたくさんの時は大変だけど、友達たくさんいて楽しいよ。チームで働くのは面白いよね」/a>

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