大雪「立ち往生」解消せず 自衛隊・地元あげての助け合い(2022年12月20日)

大雪「立ち往生」解消せず 自衛隊・地元あげての助け合い(2022年12月20日)

大雪「立ち往生」解消せず 自衛隊・地元あげての助け合い(2022年12月20日)

 記録的な大雪による車の「立ち往生」が今も続いています。新潟県は陸上自衛隊に災害派遣を要請しました。今も立ち往生や深刻な渋滞が起きている場所では、全長およそ33キロを通行止めにして集中除雪を実施しています。丸一日以上経った20日も解消には至っていません。

 記録的な大雪は“災害”へとフェーズが変わりました。上空から見た新潟県の映像では、午前11時、国道8号ではまだ長い車の列が見えます。19日に発生した大規模な立ち往生。新潟県柏崎市を通る国道8号を中心とした各地の渋滞。柏崎市内では一時800台を超える車が滞留しました。

 今も各地で相次いでいます。20日午前4時の段階で300台余りが立ち往生した新潟県。20日、自衛隊に災害派遣を要請しました。“任務完遂”と書かれた旗を持ち見送る自衛隊員。「災害派遣」と書かれた車両が、続々と出発します。大規模な立ち往生が起きたのは、国道8号周辺です。自衛隊の高田駐屯地から38キロほど行った柏崎市では早速、自衛隊が除雪作業を行っていました。道路には、石のような雪の塊が敷き詰められていました。

 さらに取材班は柏崎市を北上。立ち往生の現場に着きました。自衛隊員が歩く悪路のなか、こんな乗り物が活躍していました。雪道や車の間を進めるバギーです。支援物資であるゼリーなど食料をドライバーに届けていました。

 隊員:「体調とか大丈夫?解消してきているので頑張りましょう」

 物資を配られた人:「ありがたいです本当に」「コンビニ寄って食料を買おうと思ったけどもう皆ない」

 周辺のコンビニ店やスーパーでは、配送が滞るなどの影響も重なり食料も不足している状況です。携帯電話の充電器、体を拭くタオルも品薄です。

 立ち往生が起きたのは、国道8号だけではありません。国道8号と交差する国道17号。道には車が雪に突っ込んでいます。身動き取れなくなった車が相次ぎます。立ち往生に巻き込まれた女性。雪の中を一晩過ごしたそうです。

 車で一夜を明かした人:「きのう夜8時から待ってて寒かったですね。トイレとか心配だったんですけど、近くにコンビニあったんでそこはまだ大丈夫でした」

 新潟県新発田市へミカンを配送するトラック運転手も同じ状況です。

 新発田市へミカンを運ぶ運転手:「きのうの夕方の7時からだから12時間以上は。ミカンとかバナナとかカップラーメンとかあるんで一応こういう時用に非常食で一生懸命行きますわ」

 長岡に向かうドライバーにも話を聞きました。

 立ち往生している高柳康弘さん:「13時間くらいで800メートルしか進んでいない」

 車が立ち往生したのは国道17号のこの辺り。およそ13時間以上、立ち往生に巻き込まれています。

 立ち往生している高柳康弘さん:「一人でずっと(車の)中にいたので話しができて良かった」

 国道17号。こちらは災害派遣ではなく、たまたま居合わせた自衛隊です。

 陸上自衛隊員:「新潟で訓練して、群馬に帰る予定。陸上自衛官としてできることをやろうと」

 トラックや車の救出にあたります。

 トラック運転手:「頼りになる。だいぶ遅れているので」

 人々は助け合いながらこの状況を乗り越えようとしています。

 近くで店を営む人:「好きなだけ取って下さい。トイレも使って下さい」「トイレとか困っているかと思って」

 また、魚沼市役所も30人態勢で食料や簡易トイレを配布しました。なかには地元食品メーカーが作る“中華丼”もあります。先ほどのドライバーにも肉の缶詰が届きました。

 立ち往生している高柳康弘さん:「染みました。お肉がこういう時は効きますね」

 農園の人々がイチゴを配っていました。

 ファームくじらなみ・吉原有希子さん:「良かったら食べて下さい」「出荷が『きのう』も『きょう』も『あす』も無理だったので皆さんに配ろうかなと。大変ですよねテレビで見て」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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