出国ラッシュ“1時間待ち”大行列 検査レーン半分だけ…コロナ禍での“深刻な理由”(2022年12月29日)

出国ラッシュ“1時間待ち”大行列 検査レーン半分だけ…コロナ禍での“深刻な理由”(2022年12月29日)

出国ラッシュ“1時間待ち”大行列 検査レーン半分だけ…コロナ禍での“深刻な理由”(2022年12月29日)

 出国ラッシュとなった28日、空港では1時間近く並ぶ長蛇の列が発生しました。そこには、コロナ禍ならではの深刻な理由がありました。

■国際線の利用者“12倍以上” 出発ロビーに大行列

 旅行客:「台湾に今から行きます。3年ぶりになります」「セブ島です」「3年ぶりですね」

 3年ぶりとなる「行動制限のない年末年始」。28日、成田空港では出国する人たちの長い行列ができていました。

 国際線の利用者は、前の年の同じ時期に比べて、12倍以上になるとみられます。

 韓国行きの便などが人気の福岡空港では、保安検査場の入り口から、出発ロビーをグルリと半周以上囲むほどの長蛇の列ができていました。

 旅行客:「混んでいるというのは聞いていたので、2時間くらい前なんですけど早く来てて、対策は取っていますけど多いですね」

■1週間前も大行列 1時間待ちで「搭乗ギリギリ」

 実は、この大行列、28日だけではありません。22日に、この空港からタイに旅立った女性に話を聞きました。

 タイを旅行中・えびさん:「これ、なんの列だろうと最初思って、これで合ってるのかなと。警備員の人に『これ検査場の列ですか?』と言ったら『そうです』と、教えてくれて」「(Q.こんな混んでること普段ありました?)ない。検査場から、はみ出てたことなかったと思います」

 この時の大行列は、出発ロビーを1周するほどのものだったといいます。

 女性はおよそ1時間並んで、ようやく検査場を通過することができました。

 えびさん:「(フライト時間)ギリギリでした。テーマパークでは見たことがない。いくら多いディズニーランドでも、あんな列は見たことがない」

■“保安検査員”大量離職…検査レーン半分稼働せず

 海外旅行者が増えているとはいえ、なぜ、ここまでの事態になっているのでしょうか?その背景にあるのが、深刻な「保安検査員不足」です。

 国土交通省によりますと、今年9月時点での全国の保安検査員は、およそ5600人。おととし4月のおよそ7400人から4分の1にあたる1800人も減少しています。

 新型コロナの影響で航空需要が落ち込んだため、保安検査員も大量に離職。現在、航空需要は回復しつつありますが、保安検査員には資格や経験が必要なため、そう簡単に人材を確保することはできないというのです。

 福岡空港では6つある検査レーンのうち、稼働しているのは半分の3レーン。そのため、長蛇の列が発生しているのです。

 旅行客:「すごい列ですね。友達がまだ来ていないのですけど、早めに並ばないと不安なので」

 国交省は、年末年始に空港を利用する人は時間に余裕をもって来てほしいと呼び掛けています。

(「グッド!モーニング」2022年12月29日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

ANNnewsCHカテゴリの最新記事