「ミサイルかと思った」爆発音とともに“金属板”落下…東京・化学工場で大規模火災(2022年12月27日)
東京・墨田区の化学工場で27日午前、大規模な火災が発生しました。
現場は、液体せっけんの製造などを行う工場で、設立は1951年です。
現場向かいの会社の人:今、向かいのビルが燃えているのと、隣の家も燃えているみたいで。最初、工場が燃えて、そこから類焼しちゃっているみたい。(Q.何の工場?)せっけんの工場です。ずっと昔からせっけん作っている工場。
有毒ガスが発生する恐れもあるとして、住民が一時避難する事態となりました。
住民:(Q.体調は大丈夫ですか?)あまり煙を吸わないようにしている。のどが弱いから、引っかかるよね。
近所の会社員:結構、臭いとかもあった。窓のところも熱かった。のどもせきが出始めて。隙間から煙が入ってきて、廊下の窓から離れてと指示があった。割れちゃうかもしれないと。せき込んで具合が悪くなった人も。
燃え盛る炎の熱は川の対岸まで…。
対岸の住民:風がこちら向きに吹いていて、風の勢いで顔も熱かった。(Q.川を挟んだ対岸なのに熱が届いた?)届いてきました。ずっといると熱くなってくるので、窓を閉めました。
爆発音の後に、二つ折りになった丸い金属板が飛んできたといいます。
住民:ダンと音がして。ミサイルかと思った。ここに落ちました。怖くないですか。
27日の東京は、午前中から午後にかけ、北西からの風だったため、火や煙は川の方に流れていました。また、5日連続で乾燥注意報が発表されています。
消火には、東京消防庁のポンプ車など、60台以上があたりました。
近くの小学校が避難所として開設され、午後2時時点で160人が避難したということです。
避難してきた住民:お風呂に入って出てきたら、洗濯機やガラス窓がものすごく熱い。慌てて部屋に入って、戸を開けてみたら燃えてた。お風呂に入ってたから、よく分からなかった。
東京消防庁によりますと、午後3時過ぎ、火はほぼ消し止められました。
工場にいた13人は避難しましたが、そのうちの50代男性1人が、気道熱傷で病院に搬送されました。
この火事で、倉庫など5棟、合わせて2600平方メートル以上が焼けました。
今回は、化学工場での火事ということで、より慎重な消火活動が求められました。
元小田原市消防本部・永山政広氏:業務用の洗剤だと、アルカリ度が非常に強いので、飛び散ったり、河川に流れ出たりすると、非常に環境面でも良くない。漏れ出ない処置をしながら、消火活動をしなければならない大変さ。
警視庁によりますと、工場の現場責任者の聞き取りでは「タンクで石けんを作る作業から、火が出たのではないか」という話も出ているということです。
工場内には、液体せっけんの原料となる、水酸化カリウムが置いてありました。
これは、湿気や水に触れると、可燃性物質を発火させるのに十分な熱を出すことがあります。
しかし、今のところ、火事の原因は分かっていません。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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