【新潟大雪】“極寒の停電生活”に住民悲鳴…大規模立ち往生 「16時間も」車内で一夜【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年12月21日)

【新潟大雪】“極寒の停電生活”に住民悲鳴…大規模立ち往生 「16時間も」車内で一夜【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年12月21日)

【新潟大雪】“極寒の停電生活”に住民悲鳴…大規模立ち往生 「16時間も」車内で一夜【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年12月21日)

 記録的な大雪となった新潟県で、雪に埋まった車の中で死亡している女性が発見されました。警察は、一酸化炭素中毒とみて調べています。また、19日に国道などで発生した車の立ち往生ですが、21日も一部で続いています。

■立ち往生“一時800台” 凍った路面で復旧難航

 記録的な大雪に見舞われた新潟県。一時800台を越える車が立ち往生した国道8号では、雪の勢いが弱まった20日も、断続的な渋滞や立ち往生が続きました。

 上越市柿崎区内の国道8号線。柿崎インターチェンジ付近では、トラックが長い列を作って停車しています。

 国道8号と接続する国道17号。ここでも立ち往生した車の長い列ができていました。

 10台、11台ほどが確認でき、長い渋滞の列ができています。なかなか動くことができない様子で、中には車内のライトを消して待つ人もいます。

 そして、路面に張ってしまった雪で、車体が傾いているような車もあります。何台もが、少し傾いた状態で待つことを余儀なくされています。

 立ち往生の間に路面が凍ったためか、タイヤが空回りしてしまうトラックもありました。

 タイヤが凍った地面で、空回りをしてしまっています。ようやく前に出られました。ゆっくりと抜け出します。ただ、その先にもまだ渋滞です。

 立ち往生したトラックの運転手:「(立ち往生したのは)きのうの夕方の7時からだから、12時間以上」「(Q.大丈夫ですか?仕事への影響は?)とりあえず着けばいいので、時間かかっても。一生懸命、行きますわ」

 立ち往生した車の運転手:「前が見えなくて、今どんな状況だっていうのか、気になって出てきました。きのう夜8時くらいから待っていて。トイレとか心配だったんですけど、近くにコンビニがあったんで、そこはまだ大丈夫でした」

 大雪は峠を越えましたが、雪が溶けて路面状況はむしろ悪化。ゆっくりとゆっくりと進んでいきます。雪が溶けて、水と交わって、かなり路面状況は悪くなっています。

 デコボコになった路面を車がバウンドしながら走行。別のトラックは、横転しそうなぐらい車体を揺らし、すぐ前を走るトラックも、小刻みに車体を左右に揺らしながら慎重に走行していきます。

 すると、止まりました。なんとか試みているようですが、前にはなかなか進めません。追い越そうとした後続のトラックも、立ち往生してしまいました。

 トラックを動かさなければ通れないためか、近くにいた人たちが協力して救助作業。安全な場所まで押していきます。

■“立ち往生”トラック救助 夜通しで“除雪作業”

 小千谷市の国道17号では、通り掛かりの自衛隊員が救出作業に当たっていました。

 立ち往生したトラックの運転手:「回れるかなと思って、試してみたら、ダメだったので。あの状態で、スタックしちゃいました」

 生乳を運搬するトラックが、道路を横切る形で立ち往生。トラックの救出作業に当たったのは、新潟での訓練帰りにたまたま通り掛かった「自衛隊員」です。

 陸上自衛隊:「我々もやはり、動けなくなってしまうので。制服を着ている以上は、陸上自衛官でありますので、陸上自衛官としてできることをしましょうと」

 スコップで、タイヤの下にたまってしまった雪をどかしています。タイヤの下にマットを敷き、後輪にはチェーンを付けていきます。

 横向きになってスタックしていた、トラックがようやく動くことができました。

 国土交通省によれば、柏崎市の国道8号で発生した立ち往生は、自衛隊の除雪作業などによって、20日午後4時にほぼ解消したということです。

 一方、国道17号では、夜になっても立ち往生が続いていました。

 立ち往生した運転手:「トータルで16時間ぐらい、立ち往生しています。燃料がだんだん、心配になってきていますね」

 見附市から長岡市にかけて、およそ33キロが通行止め。車が動けない状態が続きました。

 国道沿いの住民:「夕方ごろ、少し動き始めたと思いきや、また渋滞が夜になって始まりました」

 国交省は、国道17号で立ち往生する車の21日午前0時30分時点の画像を公開。長岡市と小千谷市で、トラックを中心とした長い車列ができている様子が分かります。

 国道17号では、自衛隊が夜を徹して除雪作業に当たりましたが、国交省によると、立ち往生している車の台数が把握できておらず、解消のめどは立っていないということです。

■“極寒停電”復旧せず…“缶詰温め”過酷生活

 大雪による倒木のため、佐渡市の一部では、18日の昼ごろから停電が続き、今も4000戸以上が停電しています。

 佐渡島の赤泊地区は停電していて、信号機も明かりが消えています。

 道路の雪かきをしていた男性の家も、18日から停電しています。

 電気が止まってからの3日間、夜は懐中電灯の明かりを頼りに過ごしているといいます。

 この3日間、佐渡市では、最低気温が0℃を下回る日もあり、住民たちは、厳しい停電生活を強いられています。

 佐渡市内の特別養護老人ホーム。オール電化のこの施設では、停電で暖房がきかなくなったため、急きょ灯油ストーブを調達しました。

 特別養護老人ホーム スマイル赤泊 施設長・永井恭子さん:「あそこに、一つ暖があるので。あちらで、暖をとらせてもらっています」

 停電で食事の提供も難しくなっていて、災害用に備蓄していた缶詰を、ガスコンロで温めて提供しています。

 永井さん:「これを使っています、皆。これに鍋をかけて。お湯を沸かして、そこの中に缶詰を入れて(温めている)」

 本来なら、20日にクリスマス会を行う予定だったというこの老人施設。この日のために用意したケーキを、ペットボトルを利用したランプの明かりを頼りに切り分けていました。

 今も4800戸が停電している佐渡市。雪の勢いが弱まった後でも停電が解消しない理由について、市の担当者は、次のように話します。

 佐渡地域整備部・維持管理課長:「非常に多くの雪が、木のほうに着雪していた状態で。ところが、その後にかなり暖かくなって、緩んだものですから、雪が溶けて重くなったと。溶けてしまうと、そこにまた降った雪が着雪してしまって、どんどん重くなってくる。水分を最初からかなり多く含んだ雪でしたので、それも大きく影響していると思います」

■「寒くて…」ろうそく明かり頼りに“家族6人”

 停電のなか、店先に売り物の衣服を展示していた洋品店。真っ暗な中で営業を続ける店では、特に売れている商品があるといいます。

 村山さん:「うちは御覧の通り、雑貨と婦人服なんですけど、やっぱりカイロを主に買いに来るというのと。お客さんが突然だから、夜が寝られなかったって。だから、寒くて寒くて、何をかぶっても。だから、カイロあちこち貼って、きょうは寝るんだって言ってました」

 店舗兼自宅で、家族6人で暮らすこの女性。改めて、日が暮れてから、お邪魔してみました。

 懐中電灯の明かりを頼りに、食事をしていた村山さん一家。実際、どれぐらい暗いのでしょうか?カメラの照明を消してみると、真っ暗になりました。

 寒さをしのぐため、夜は8畳の部屋に、家族6人で集まり過ごしているといいます。

 村山さんの娘は、たまった洗濯をするため、20日に子ども2人と隣町の温泉入浴施設に行きましたが、混雑していたため、洗濯することはできませんでした。

 村山さんの娘:「赤ちゃんの(服を)洗濯をしたかったんですけど、コインランドリーもいっぱいだったので。どうしても、子どもを連れて行っても待てないので。それで、温泉だけ入って帰ってきました」「(Q.洗濯はできなかった?)だから、困ったなって。赤ちゃんがおしっこ漏らすと、ちょっと代えがないので、手で洗うしかないよね」

 21日午前6時時点でも、およそ8900戸が停電している新潟県。柏崎市では、停電のため自家用車の車内で、暖を取っていたとみられる27歳の女性が、死亡しているのが見つかりました。

 発見時、車のマフラーが雪で埋まり、エンジンは止まった状態でした。警察は、一酸化炭素中毒で死亡したとみて原因を詳しく調べています。

■コンビニもスーパーも…食料品薄「異常事態」

 記録的な大雪で、物流にも影響が及んでいました。

 上越市内のコンビニエンスストアでは、商品が並んでいるはずの棚がガラガラ。三条市内のスーパーでも、一部の商品の入荷が遅れています。

 パン売り場に商品はなく、モヤシなどの生鮮野菜やお寿司のしゃりなどが届いていない状況です。

 新潟・三条市内のスーパー・担当者:「モヤシの入荷が全くゼロだったので、お客さまにご提供することができない状況です。モヤシがないスーパーなんて全然ないと言われるくらい必要な商品なので、異常な事態だと」

 買い物客:「やっぱり、品数が細いなと感じますね。明日はもっと少なくなるんじゃないですか?」「この道路状況なら、仕方がないですね。ある物で何とかするしかない」

 大雪の影響は、都内にも及んでいました。

 カー用品店では、例年よりもタイヤ交換の依頼や問い合わせが増えています。

 イエローハット用賀店・渡辺雅典フロアチーフ:「立ち往生のニュース等ありましたので、それで早く変えようというお客様が当然、増えているかと思います」

 店内では、立ち往生対策に来た人もいました。

 立ち往生対策に来た客:「(出張先の)鳥取のお客さんのほうに話を聞いたら、『雪降ってるよ』っていうことで。スコップぐらい持ってないと、脱出できなくなる可能性があるので。スコップを見に来て。12月で雪も降らないだろうって、お客さんも予定を組まれちゃったんで。どうしても、行かなきゃいけない」「(Q.不安はある?)やっぱり、ありますね」

 この店では、スタッドレスタイヤやチェーンをはじめ、携帯トイレや緊急脱出用の布チェーンもよく売れているといいます。

 渡辺フロアチーフ:「事前準備を早めに済ませたいという方が多いんじゃないかなと思います。お客様のお持ちのスタッドレスの付け替え作業のほうは、ご予約の方はかなりいっぱいになってきておりまして。当日の来店で順番でやらせて頂くような状態になっていますので。そちらも含めて、早めにお問い合わせ頂ければと」

 柏崎市付近の国道8号(約22キロの区間)の通行止めは、21日午前6時に解除。見附市から長岡市までの国道8号と国道17号(合計約33キロの区間)の通行止めは、午前8時に解除されました。

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2022年12月21日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

ANNnewsCHカテゴリの最新記事