デモ支持「イランの国民的女優」なぜ逮捕“女性の自由”SNSで訴え(2022年12月19日)

デモ支持「イランの国民的女優」なぜ逮捕“女性の自由”SNSで訴え(2022年12月19日)

デモ支持「イランの国民的女優」なぜ逮捕“女性の自由”SNSで訴え(2022年12月19日)

 スカーフデモが続くなか、「イランの国民的女優」がデモを指示したとして逮捕されました。アカデミー賞を受賞した映画で主演を務めた女優の逮捕で、さらなる波紋が広がっています。

 国民的俳優も逮捕されました。タラネ・アリドゥスティさん(38)です。イランの国営テレビが伝えました。出演するドラマは国民の9割が観るというほど絶大な人気を誇るアリドゥスティさん。

 2016年にはイランの名匠、アスガー・ファルハディ監督による「セールスマン」で主演を務め、性被害に遭いながら抑圧的な社会のなか、表沙汰にできない女性を演じました。映画はアメリカ・アカデミー賞の外国語映画賞を受賞しています。

 タラネ・アリドゥスティさん:「イランにはとても複雑な文化や物語があります。世界でも重要な役割を占めてきました。でも世界の多くの人は、それを知りません」

 そんなアリドゥスティさんが逮捕されたわけ…。それは、イランで続く反政府デモへの連帯です。

 イランでは9月、22歳のマフサ・アミニさんが頭髪を隠す「ヒジャブ」を適切に着用していなかったとして風紀警察に逮捕され、数日後に急死。事件をきっかけに各地で激しい抗議デモが続いています。

 アリドゥスティさんは11月、SNSに自らもヒジャブを外した写真を投稿。「女性、人生、自由」と書かれた紙を掲げました。

 デモが長期化するなか、イランの検事総長は今月3日、女性の服装などを取り締まる風紀警察の活動が「停止された」と発言。強権的な姿勢を緩和させるか、とも見られましたが、一方で、デモ参加者2人の死刑が相次いで執行されました。当局は2人が治安対策にあたっていた民兵組織のメンバーを死傷させたと発表。2人目は公開処刑されました。

 ターク国連人権高等弁務官:「非常に不安にさせ、デモ参加者に恐怖を感じさせることを狙っています」

 初めてデモ参加者が死刑にされるとアリドゥスティさんは、「沈黙は暴君への支援を意味する」と訴えていました。そして17日、「反革命と暴動を支援する虚偽の情報を拡散した容疑」で逮捕されたのです。

 アリドゥスティさんは4年前、東京国際映画祭の審査委員として来日もしています。

 逮捕された、タラネ・アリドゥスティさん:「映画製作において女性がマイノリティーなのは、どこにおいてもマイノリティーだからです。一歩一歩、解決していかければなりません」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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