下院議席差つかず…共和党重鎮「波が来なかった」米中間選挙・異例の接戦(2022年11月9日)
開票作業が進められているアメリカ中間選挙。定員100の上院は、予想通りの大接戦です。
ペンシルベニア州の上院は、与党・民主党の新人のフェターマン氏が当選を確実にしたとCNNが伝えました。敗れたのは、長年、テレビ番組の司会を務め、知名度の高いトランプ派候補、オズ氏です。
ペンシルベニアでの勝利は、民主党にとって大きな勝利だと伝えられています。
CNN:「バイデン氏とトランプ氏の“代理戦争”。ここはバイデン氏に軍配が上がりました。バイデン氏が何度も現地を訪れた一方で、オズ氏が共和党候補になれたのは“トランプ氏の支持”、それだけです」
もう一つの激戦州が、ジョージア州です。上院の議席を狙うのは、民主党現職・ウォーノック氏。そして、共和党はプロフットボールの元スター選手・ウォーカー氏。数多く擁立されたトランプ派候補の一人です。中絶反対を訴えながら、以前、交際相手に中絶を強要したと報じられていました。
デッドヒートが伝えられるなか、支持者の前に姿を見せると、こう述べました。
共和党・ウォーカー候補:「私が負けるわけがない。『相手は手ごわい』と言われてきたが、そうではなかったようだ。だから、もう少しだけ待ってほしい。良い結果が出るには時間がかかる。残ってくれた皆に感謝したい。帰宅した人も朝には知るだろう。ジョージア州の上院議員はウォーカーだと」
まだ結果は出ていません。ジョージア州が特殊なのは、3人で争っていることです。得票率が50%を超えなければ、来月6日の決選投票に持ち越されます。決選投票が上院の勝者を決める可能性があります。
一方、共和党優勢と伝えられてきた下院。ただ、CNNの予想獲得議席を見てみると、共和党221、民主党214です。
CNN:「このままだと共和党が下院を制することは間違いないです。ただ、この差を見てください。まったく共和党の希望に届かない。勝っても、共和党にとっては残念な結果になりそうです」
共和党の重鎮もこう認めています。
共和党・グラム上院議員:「共和党の波が来なかったのは間違いない」
ただ、少なくとも下院は、共和党が握る勢いであることに変わりはありません。
今回の選挙では、民主主義そのものが争点の一つとなりました。トランプ氏が前回の大統領選で負けたことを認めない勢力が共和党の中に大勢いるからです。
ワシントン・ポストによりますと、連邦議会や州の要職に出馬した共和党候補者のうち291人が選挙否定論者で、そのうち164人(日本時間午後9時時点)が当選を果たしています。
今回の選挙でも不正を訴えているトランプ派がいます。アリゾナ州知事を目指すレイク候補です。
共和党アリゾナ州・レイク知事候補:「投票が始まって2分後には、『別の箱に投票用紙を入れて』と言われた人たちがいる。フェイクメディアは、『選挙に疑いを持つな』と言い出している」
劣勢のレイク氏が言及したのは、電子投票集計機が故障した問題です。地元当局者は、投票用紙が機械で読み込めなくても、すべて集計するとしています。しかし、トランプ氏は、不正を示唆しています。
トランプ氏のSNS:「アリゾナで、またとんでもない集計問題があった。あの時みたいだろ?」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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