「差別が増える可能性も」人員削減で“混乱”マスク氏のツイッター改革 今後は?解説(2022年11月7日)

「差別が増える可能性も」人員削減で“混乱”マスク氏のツイッター改革 今後は?解説(2022年11月7日)

「差別が増える可能性も」人員削減で“混乱”マスク氏のツイッター改革 今後は?解説(2022年11月7日)

6兆4000億円あまりを使ってツイッターを買収した、イーロン・マスク氏は、投資家に向けた会議で、従業員の半数を“解雇”すると認めました。

ツイッターのイギリス支社で責任者を務めた、サイモン・バルメインさんも突然、解雇通知を受けました。

業務用のパソコンやメールが使えなくなり、その1時間後に知らせが届いたといいます。

サイモン・バルメインさん:「なかなか受け入れられず、苦しんでいます。全く話がなかったから、水面下で話は進んでいたんですね。誰もが混乱しています」

通知を受けた社員は、次々とツイッターに書き込みました。

社員のツイッター:「けさ起きたら、解雇の知らせが来ていました。とても悲しく、信じたくありません」「これは期待できないな。メールにログインできない。Macの電源も入らない」

関係者によりますと、日本法人の社員にも「リストラ対象になっている」との通知が届いているということです。

要因の1つには、社員が増えすぎたことがあるといいます。

ツイッター社の社員数は去年末の時点で3年前に比べて、9割増。去年11月までCEOだったジャック・ドーシーさんは、自身の経営を振り返り、こう投稿しています。

ジャック・ドーシーさん:「なぜ皆がこのような状況に置かれているのか、その責任は私にあります。私が会社の規模を大きくしすぎたからです」

収入の大半を占める、広告収入の減少も響きました。

アメリカでは、市民団体が広告主である大手企業に対し、ツイッターの安全性が担保されなければ、広告を停止するよう要求。現地メディアによりますと、こうした動きを受け、ファイザーやゼネラル・モーターズなどが広告を一時停止しました。

イーロン・マスク氏:「投稿監視の取り組みは全く変更しておらず、活動家たちをなだめるためにできることはすべてしたというのに」

そのうえで、人員削減に理解も求めています。

イーロン・マスク氏:「残念ながら一日400万ドル以上の損失を出している以上、選択の余地はない」

ただ、現地メディアは、ツイッターが解雇した従業員に連絡を取り、会社に戻るよう要請しているとも報じています。

マスク氏の買収に揺れるツイッターは今後、どのように変わっていくのでしょうか。

『認証バッジ』はこれまで無料でしたが、ツイッターは5日、月額8ドルの有料プランに登録するともらえると発表しました。

認証バッジとは、ユーザーの関心の高いアカウントについて“本物である”とツイッター社が認めた証です。

これまでは、利用者の申請に基づいてつけられてきました。

なりすましや、不正確な情報につながる恐れもあると指摘されています。

街の人はどう受け止めているのでしょうか。

20代会社員:「『公認マークが付いているから、信用できる情報だ』と受け取って、デマとか正しくない情報でも正しいものと思い込んでしまう可能性があるのは不安」

20代会社員:「ちゃんとした情報を流したい人が、情報の信頼度を上げる使い方も。個人だとしても」

この認証バッジをめぐり、複雑な気持ちを抱えているのは、街の人だけではありません。

鳥羽水族館はこれまで、認証バッジを取得するため、努力を重ねてきました。

フォロワーは21万人を超え、認証バッジの申請を10回以上、行いました。しかし…。

鳥羽水族館企画広報室・中村文哉さん:「『残念ながら今回は認証されませんでした』と(ツイッター社から)返ってきて。まずはフォロワーの数がまだまだ必要なんだろうということで頑張ってきた」

“有料化”については…。

鳥羽水族館企画広報室・中村文哉さん:「イーロン・マスク氏の発言力・発信力の強さを改めて感じますし(認証バッジを)なかなかもらえないところも認知され始めていたところもあったので、それはそれで頑張っている姿を発信していきたかった」

混乱が続くツイッター。フェイクニュースの拡散や、人権批判につながる投稿が増加することなども、懸念されています。

アメリカの調査会社は、買収が完了した日、中傷や差別的な言葉が急増したとのデータを公表しています。

日本政府も行方を注視しています。

松野官房長官:「国民の皆様に向け、分かりやすい情報発信を目指すうえで、ツイッターは有効なSNSの1つであると認識。今後の動向を注視していきたい」

***

大規模な改革を行うマスク氏は何を目指しているのでしょうか。

デジタルテクノロジーに詳しい『WIRED』日本版編集長・松島倫明氏によりますと「ツイッターから監視をなくしたり、投稿表示の仕組みを透明化し“自由に誰もが発言できる場”を作ろうとしている」ということです。

ツイッターでは、不適切な投稿の監視や削除などを行っていて、アメリカのトランプ前大統領のツイッターは「暴力をあおるリスクがある」として停止されていました。

しかし、マスク氏はトランプ前大統領のアカウントを復活させる示唆もしています。

松島倫明氏は、不適切な投稿が削除されないことで「健全な言論空間ではなくなるかもしれない」と懸念しています。

従業員の大幅削減で、不正に目を光らせる人が減り、差別や誤った情報などが増える可能性があり、マスク氏がどうやってフェアな場を構築していくのかが、今後の課題だとしています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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