「売っても売っても赤字に…」11月も値上げ相次ぐ…酪農家などから悲痛な声も(2022年11月1日)

「売っても売っても赤字に…」11月も値上げ相次ぐ…酪農家などから悲痛な声も(2022年11月1日)

「売っても売っても赤字に…」11月も値上げ相次ぐ…酪農家などから悲痛な声も(2022年11月1日)

今月も乳製品を中心に800以上の品が値上げされ、家庭の負担は増すばかりです。

一方で、今回値上げを決めた酪農家や販売店も限界に来ています。

夜明け前から、東京都内の住宅に1軒1軒、牛乳を配達する小池直道さん。人件費削減のため、専務自らが配達に出ることも増えました。

自動販売機で売られる牛乳も1日から10円の値上げです。

小池牛乳店・小池直道専務:「(メーカーからの)10円の値上げは、今回大きかったので、うちも限界だった」

売り上げを落とさないために、1日から瓶に“当たりシール”を貼るなど工夫していますが、今回の値上げなどを理由に、先月で解約を決めた家庭が20軒ほどありました。

小池牛乳店・小池直道専務:「他の商品がこれだけ値上がりしていると(支出に対する)考え方も変わるのではないかと非常に心配」

帝国データバンクによりますと、11月に値上げするのは、スナック菓子や日本酒などの酒類、合わせて833品目で、そのうち、乳製品が318品目を占めています。

ただ、家計に負担を求める一方で、生産者も限界に来ています。

小針牧場・小針勤代表:「今であれば、最低でも30円ぐらいは上げてもらわないと、とても経営面では難しい。原料費、要するにエサ代がすごく高騰していまして」

こちらの農家では、一日にかかるエサ代が、円安やウクライナ情勢の影響で、2年前と比べて8万5000円も増えています。

また、もう一つの収入源である子牛の価格も、エサ代などの高騰で4分の1に下落。さらに、今回の値上げで買う人が減れば、生乳が売れないという“三重苦”が襲います。

小針牧場・小針勤代表:「牛は基本的には草食動物なので牧草です。牧草のいいやつをあげないと、決していいことはない。売っても売っても赤字になってしまうんじゃないですかね。かなり厳しいと思います」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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