BGMやアナウンスをなくし…1日限定の「音のない水族館」 きっかけは「大きな音が苦手」“聴覚過敏”小2男児の思い 北海道小樽市|TBS NEWS DIG
シリーズSDGsです。今週は、「地球を笑顔にするウィーク」として、各番組横断で、持続可能な社会への取り組みをお伝えします。北海道小樽市の水族館が1日限定で「音がない」場所になりました。きっかけは、海の生き物が大好きながらもある困難を抱えた少年の思いでした。
飼育員の指示に従わないペンギンたちの自由な姿。ショーの会場に響くのは人の笑い声だけです。
1日、北海道小樽市で開かれた「音のない水族館」。BGMやアナウンスなど、スピーカーを使ったすべての音を流さないこの取り組みは、ある男の子がきっかけで実現しました。
「触ってもそんなに痛くないよ」
海の生き物が大好きな札幌の小学2年生・末永啓太くん(8)。啓太くんは知的障害を伴う自閉症スペクトラムで、特性のひとつに「聴覚過敏」があります。啓太くんはスピーカーの大きな音が響く空間が苦手で、大好きなイルカショーも実際の会場では見ることが出来ませんでした。
「大きな音が苦手」「まぶしい光が苦手」。こうした、聴覚や視覚、嗅覚などの刺激に敏感な「感覚過敏」がある人は、通常、「大きな音が出る場所に行かない」「においの元から離れる」など、自ら対処をするしかありません。
啓太くんの話を聞いたおたる水族館が考えたのが「音のない水族館」でした。
小樽水族館公社 梅津真平 取締役
「水族館が大好きだけど、なかなか足を運べなかった人がたくさんいるんだ、ということを、皆さんに教えていただいた」
ショーでは飼育員は一言もしゃべりません。「耳をすませてみてください」「次はジャンプします」。突然の音や動きに驚かないよう、事前にパネルで伝えます。
小学2年 末永啓太くん
「楽しかった。イルカさんジャンプしちゃった」
啓太くんの母 末永栄里さん
「こういう特性がある子がいる、そういう子は分かりにくいが、本当はいっぱいいるということを、もう少し分かってもらえれば」
来場者
「物足りないのかなと最初思ったが、音がなくても楽しめるのはいい」
「いつもの水族館より静かで、イルカの声とか初めて聞いた」
障害のある人も、ない人も、みんなで一緒に楽しめる場所へ。小さな水族館の大きな挑戦は、たくさんの笑顔を生みました。
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