【異例の円安】日本で働く外国人も直撃「母国へ仕送り」減少…”日本離れ”懸念
円相場が32年ぶりに「1ドル=150円台」を20日に突破し、異例の円安が続いています。円安でエネルギーや食料品が高騰し、家庭の負担が増える中、日本で働く外国人技能実習生の“日本離れ”も懸念されています。
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円相場は32年ぶりの安値を更新し続けています。先月、「1ドル=140円」を付けてから、2か月もたたずに、「1ドル=150円」という、大きな節目を超えました。
鈴木財務相は「今、私どもは市場を介しまして、投機筋と厳しく対峙(たいじ)をしているという状況にあります」と話し、再び「為替介入」も辞さない構えを示しました。
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円安でエネルギーや食料品が高騰し、家庭の負担が増している中、千葉県の特別養護老人ホームでも、円安の影響が出ていました。
ベトナムからの技能実習生 アインさん(22)
「きょう体調どうですか? 大丈夫?」
「はい、口あけて。おいしい?」
千葉県・君津市の特別養護老人ホーム「夢の郷」では、ベトナムやフィリピンなど、約30人の外国人が技能実習生として働いています。
夢の郷 天笠寛施設長
「日本に来て働いていただくという部分では、なかなか人が集まらないと」
その理由は、やはり「円安」でした。多くの技能実習生は、学びながら支払われる給料を母国の家族へ送っています。
ベトナムからの技能実習生 アインさん(22)
「1年前は、”1か月に1回”・”10万円”を送ってました。今は、”2か月、3か月ぐらいに1回”・”15万円ぐらい”送っています」
円で支払われた給料を母国通貨に両替すると、今は2割ほど減ってしまうため、回数を減らしてまとめて送るようにしているといいます。
ベトナムからの技能実習生 アインさん(22)
「家族は何も言わないけど、家族も困っている」
夢の郷 天笠寛施設長
「国に送ったお金が減ってるということは、違う国に行く。日本ではなくて、台湾だとか韓国だとかに行った方がいいのかなという部分が出てくるのかなというふうに心配しています」
今後も円安が続けば、日本に働きに来る外国人の「日本離れ」が進むのではないか、懸念しているといいます。
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こうした中、日銀の黒田総裁は21日午後、「『物価安定の目標』を持続的、安定的に実現できるよう、金融緩和を実施していく考えです」と述べました。
円安で物価高だけでなく、人手不足も進む懸念のある中、政府、日銀には、”小手先でない対応”が求められます。(2022年10月21日放送「news every.」より)
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