転覆事故の船は『増水のため船頭1人増員』操船ミスで船頭1人が転落した後に岩に衝突(2023年3月29日)

転覆事故の船は『増水のため船頭1人増員』操船ミスで船頭1人が転落した後に岩に衝突(2023年3月29日)

転覆事故の船は『増水のため船頭1人増員』操船ミスで船頭1人が転落した後に岩に衝突(2023年3月29日)

3月28日に京都の観光名物「保津川下り」で船が転覆して、船頭を務めていた51歳の男性が死亡、別の船頭の男性が行方不明となっています。なぜこのような事故がおこったのでしょうか。

 3月29日午前7時半ごろから再開された捜索。京都府亀岡市と京都市の嵐山を結ぶ保津川で、警察などが約75人態勢で行方がわからなくなっている船頭の捜索に当たっています。

 保津川下りは約16kmの渓流を2時間余りで下る人気の観光コースで、コースの終わりにはみたらし団子やおでんを載せた船がお出迎えします。桜が咲き多くの観光客でにぎわう中で事故は起きました。

 3月28日午前11時すぎ、保津川下りで船が転覆。川の中央で船は船底が見える状態になっていました。船には子ども3人を含む乗客25人と船頭4人の計29人が乗っていましたが、全員が川に投げ出されました。乗客は全員無事でしたが、船頭の田中三郎さん(51)が死亡、別の40歳の船頭の男性が行方不明となっています。田中さんは勤続18年、行方不明の男性は勤続20年のベテランです。

 なぜ船は転覆したのでしょうか?船を運航する組合は次のように述べました。

 (保津川遊船企業組合 豊田知八代表理事 3月28日)
 「空舵という操船ミスがありまして、船の舵をもっていた船頭が船の外に落ちてしまいました。本来はあり得ない操船の形になっていると思います」

 運航組合によりますと、船が出発して約15分後、流れの激しい場所の近くで右カーブに差し掛かったところ、最後尾の船頭が船の方向を変えるために舵で水をかこうとして空振りする“空舵”という操船ミスを起こしたということです。船頭はその影響でバランスを崩して川に落下。最後尾は船全体を操る役割を担っているため、前方にいた船頭が最後尾へと向かい立て直そうとしたものの、船は岩に正面衝突。その後、転覆したということです。

 引き上げられた船を見てみると、岩に衝突したとみられる前方左側の部分が大きく破損しています。

 組合によりますと、28日は雨による増水の影響で船頭を通常より1人多い4人で運航していて、乗客も含めて全員が救命胴衣を着用していたということです。

 29日、国の運輸安全委員会は事故原因の調査のため調査官を派遣。調査官らは転覆した船の調査などを行い、事故原因を調べる方針です。

 また、死亡した船頭の田中さんについては司法解剖が行われ、すでに終了したということです。ただ、胃の中の水と川の水質が一致するかの検査をするため、死因の発表は30日になるということです。

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