“四面楚歌”トラス首相、英史上最短で辞任「レタス並みの短命」 (2022年10月21日)

“四面楚歌”トラス首相、英史上最短で辞任「レタス並みの短命」 (2022年10月21日)

“四面楚歌”トラス首相、英史上最短で辞任「レタス並みの短命」 (2022年10月21日)

 イギリス史上最短、就任わずか45日で辞任を表明したトラス首相。この在任期間の短さを巡り、地元メディアがある野菜になぞらえて強烈に批判しています。

 辞任表明を伝える地元紙。「レタス並みに短命なトラス」とダジャレを駆使した見出しを採用した新聞もあります。「トラス」と「レタス」…。むしろ、レタスより短命なのではないかと実験に踏み切っていたタブロイド紙もありました。

 デイリー・スターは、今月14日からレタスと首相の写真を並べた動画を配信。レタスの賞味期限10日を超えても、トラス内閣が存在するかどうかを検証しようという趣旨です。

 ところが、実験開始から7日目のことでした。

 トラス首相:「私は国王陛下と話し、保守党の党首を辞任することを伝えました」

 デイリー・スターは、レタスに王冠を授け、勝利宣言。トラス首相の写真が伏せられました。

 エリザベス女王が亡くなる直前の先月6日に任命されたトラス首相。辞任表明までが45日。イギリスの憲政史上、最も短い政権になることは間違いありません。

 これまで一番短かったカニング首相でも119日。しかも、はるか昔19世紀初頭(1827年)のことでした。

 ちなみに日本では、戦後まもなくの東久邇宮内閣が最短で54日。2位が羽田孜内閣で64日でした。

 トラス首相:「議長!私は過ちを認め、反省していると申し上げてきました」

 これは、辞任表明前日のやりとり。

 野党:「なぜ首相は、まだここにいるんです?」

 トラス首相:「私はファイター。根性なしではありません」

 トラス首相は就任後、光熱費の高騰を防ぐ対策や大規模な減税策を発表。

 しかし、それらを金融市場は、財源なきバラマキ政策だとみなしました。結果、ポンドと国債の価格は急落。トラス首相は今週はじめ、打ち出した政策を撤回。そのうえで。

 トラス首相:「このまま引き続き、国民のために職務を遂行していきたい」

 首相の座にとどまる意向を示していました。しかし。

 ロンドン市民:「彼女は、約束したことをすべて撤回しました。きつい言い方をすれば、嘘つきです」「メチャクチャです。それ以外、言葉がありません」

 党内の辞任圧力にも、耐えることができませんでした。

 トラス首相:「このような状況では、保守党から選出された使命を果たせないことを認識しています」

 そうなると、次です。突然の辞任から一夜、イギリスメディアはジョンソン前首相を大きく扱っていて、首相、再登板もあり得るとしています。

 与党・保守党は、次期首相を決める党首選の立候補の受け付けを始めました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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