【旧統一教会】2世信者17人 責任者に“昇格”…元2世信者怒り「今までで一番ひどい」【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年10月21日)

【旧統一教会】2世信者17人 責任者に“昇格”…元2世信者怒り「今までで一番ひどい」【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年10月21日)

【旧統一教会】2世信者17人 責任者に“昇格”…元2世信者怒り「今までで一番ひどい」【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年10月21日)

 旧統一教会が20日、政府が「質問権」を行使するという方針を示してから、初めてとなる記者会見を開きました。教団改革の一環として、2世信者17人を登壇させ、「責任者に昇格する」と発表する場面もありました。

■2世信者17人ズラリ「彼らが最もふさわしい」

 教会改革推進本部・勅使河原秀行本部長:「顔を見て頂こうと思いまして、ここに呼んでおりますので、ちょっと出てきて頂きたいと思います。では、どうぞ」

 世界平和統一家庭連合=旧統一教会の記者会見に現れたのは、責任者に昇格したという2世信者たちです。

 勅使河原本部長:「悩みを今、抱えている2世信徒さんに対応するには、彼らが最もふさわしいだろうと」

 さらに、元妻が信者で教団による被害を訴えている男性に対し、会見中に突然、元妻の映像を流して反論しました。

 勅使河原本部長:「彼が嘘を付いているか、どうなのかというのは分からない。ただ、こういう2つの主張があるということです」

 勅使河原本部長が、記者の質問に語気を強めて反論するシーンもありました。

■元2世信者「あり得ない」「すべて一番最悪な発想」

 無言で続々と会場に入ってきたスーツ姿の男性たち。ずらりと並んだその数、17名。全員が、旧統一教会の2世信者だといいます。

 勅使河原本部長:「今、テレビ等で宗教2世と言われる方々の様々な思いを通過してきた一人ひとりであります。同じような悩みを今、抱えている2世信徒さんに対応するには、彼らが最もふさわしいんだろうと」

 彼らを新たに教区の責任者へと“昇格”させ、現在悩みを抱える2世信者の対応を行うといいます。

 旧統一教会の元2世信者・小川さゆりさん(仮名):「本当に、あり得ないですね」

 会見の様子に対し、元2世信者という立場から旧統一教会の様々な被害を訴える小川さんは、次のように話します。

 小川さん:「2世(信者)を今度は盾にするのかと思って。ちょっと、やることがひどすぎるなって。何で、すべて一番最悪な発想になっていくのかなって」

 さらに、怒りを感じたというのが…。

 小川さん:「2世(信者)を“昇進”させるっていう、その表現が、すごくなんか、下品に感じてしまって。2世(信者)を優遇していますよっていうアピールじゃないですか。だから、何なのだろうという話で。今回の会見っていうのが、今までで一番ひどいなって、私は率直に思います」

■“アポなし訪問”勅使河原氏「圧力ではない」

 元妻が教団の現役信者で1億円以上献金し、長男を自殺で亡くしたという橋田達夫さん(64)。

 今月16日、面会を拒否していたにもかかわらず、勅使河原氏が自宅にアポなしで訪ねてきました。

 橋田さん:「彼は、話をしたいと。話を聞きたいと、僕の。『マスコミには、もう出ないで下さい』という話だった」

 これについても、勅使河原本部長は、会見で説明しました。

 勅使河原本部長:「(Q.相手に恐怖・困惑を与えることを想像しなかった?)申し訳ありませんけど、私はそこに思い至りませんでした。大勢連れて行ったわけじゃないので」「(Q.マスコミに出ないでほしいと言った?)言ってません。私は、まずそんなことを思っていないので、そういうことは言いません。むしろ彼が、自分の苦悩を述べたことを深刻に伺いました」「言論を封殺するような圧力を掛けに行ったとかありましたけど、全く違います」

■元妻“反論映像”公開…自殺した長男にも言及

 橋田さんの主張に対し、勅使河原氏が突然公表したのは、本部の地下で撮影されたという1本のVTRでした。

 モニターには、「元妻の立場から話してもらいました」と書かれています。

 橋田さんの元妻:「もう、いつもいつもけんかして。けんかしない日はなかったです」「教会に入ったら、どっちかっていったら、けんかしなくなった」「お酒飲むと、ものすごい怒るんですよね。お酒飲んだら近寄らないです。子どもも寄らないし、誰も寄らない」

 田んぼを売却した経緯については、次のように話します。

 橋田さんの元妻:「息子が嫌がったんです。何か、ちょっと霊的な子で。なんか、長男が『お母さん売ったら?』ってあまりに言うもんですから。『うん、まあそうしたら。あなたがそこまで言うなら…売ろうか』という感じで、売ったんですけど」

 元妻は、自殺した長男についても言及しています。

 橋田さんの元妻:「(Q.ご長男は教会を恨んでいたのでしょうか?)ありえないです」「どっちかっていうと、賛成のほうなんですよ、あの子は。だから教会に対する恨みって、一切ないです」

 勅使河原本部長:「彼(橋田さん)が、嘘を付いているかどうかというのは分からないです。事実と違うことをもし言うとすれば、それっていうのは、反論する必要があるのではと、私のなかにはあるんです。言論の自由というのは、嘘を付いていいという自由じゃないはずなんですね」

 会見の様子を見ていた橋田さんは、こう話しました。

 橋田さん:「異常さがもろに、異常さが出ましたね。最初はけんかしていたというのは本当。けんかしたことは認めるけど、他のことは全部嘘。子どもの自殺したことも関係ないと言う、彼女は。だからあれだよ、マインドコントロールというかね。だから、今の状態は、教団の生活を守るために皆やるんですよ」

■自民議員と“政策協定” 署名議員は…

 一方、20日の国会で、新たな疑惑に対する追及がありました。

 共産党・山添拓参院議員:「きょう(20日)の朝日新聞に、旧統一教会の友好団体が『推薦確認書』を提示し、署名を求めていたことが分かったと報じられた。総理、これは事実ですか?」

 岸田文雄総理大臣:「報道は、承知しております。事実かどうか、それは私自身はきょうの朝、記事を見ましたので。事実確認までには至っておりません」

 いわば、教団側と自民党の“政策協定”ともいえる疑惑。教団側も、この「推薦確認書」の存在を認めています。

 勅使河原本部長:「そういう説明をするようなことを聞いたことはあります」「やっていたのはUPFないし、世界平和連合だと思いますけど。家庭連合本体は、そういうことはやらない」

 この文書に署名したと話す自民党議員もいます。

 自民党・斎藤洋明衆院議員:「(Q.“政策協定”への署名はしたか?)はい、しました」

 取材に応じた新潟3区選出の斎藤議員。去年行われた衆院選の際、教団側の「推薦確認書」に署名したと答えました。

 斎藤議員によると、「推薦確認書」には「家庭教育支援法の制定」や「日韓トンネル実現の推進」など、5項目の政策が記されていました。

 なぜ、これまで“政策協定”が疑われる事実を公表しなかったのでしょうか?

 斎藤衆院議員:「(自民党の)調査項目にありませんでしたし」「(Q.報告もできなかった?)そうですね」

 山添議員:「外国に本拠を置く団体が、自民党を通じて日本の内政に干渉したという疑惑ですよ。重大では?」

 岸田総理:「内政に干渉したとおっしゃいますが、そうした接点があったことについては、政治の信頼を損ねたという意味で、おわびを申し上げなければならないと思いますが。干渉した、自民党の政策に影響があったということは、私はなかったと思っております」

 “政界工作”との指摘も出るなか、勅使河原本部長は、次のよう話します。

 勅使河原本部長:「逆にお聞きしたいが、政策が一致する政治家さんを国民が応援するのは、何か問題があるんですか?国民が、一般に認められている選挙権や請願権を行使することと、どこが違うんですか!考えが一致する先生に対して『応援しますよ』と。これは“政界工作”ではないでしょう」

■“解散命令”請求の調査「担当課8人」できる?

 旧統一教会を巡る問題。19日の予算委員会で、解散命令を裁判所に請求するために調査を行う「質問権」について、こんなやり取りがありました。

 立憲民主党・辻元清美参院議員:「宗務課で、質問は作るんですか?」
 永岡桂子文部科学大臣:「その通りでございます」
 辻元参院議員:「何人いますか?」
 永岡文科大臣:「8人と申し上げました」
 辻元参院議員:「8人でできますか?」
 永岡文科大臣:「できます。頑張ってやります」

 懸念される宗務課の体制について、元文化庁文化部長の寺脇研氏は、次のように話します。

 寺脇氏:「そりゃ、できないですよ。定員は確かにそのまま(8人)なんだけど、法務省の職員の方にも入ってもらうとか、専門家を霞が関全体で集めてやるようなことになるんじゃないでしょうか」

 では、解散請求の際のポイントは何なのか。「霊感商法対策検討会」のメンバーである菅野志桜里弁護士に聞きました。

 菅野弁護士:「大事なのは、質問する前の準備なんですよね。違法な組織的な行為が継続してきたということを資料とともに、しっかり固めて質問に臨むこと。(そのために)これまで、この教会問題に深く関わってきた弁護団やジャーナリスト、こういう人たちの手元に、裁判資料や内部資料や貴重な証言があるので、早くこういった民間の方のサポートを受けてほしいと思います」

 解散命令が出るまでにかかる時間については、次のように答えました。

 菅野弁護士:「民事ですでにもう裁判確定してる事案。これがきっちりとベースにありますし、準備をしっかりすれば、裁判所の判断も出やすくなりますし、裁判を確定させるまでに早くなるということもあると思いますので、請求まで数カ月から半年、確定までに半年っていうスパンも、ありえないタイムスケジュールではないと思います」 

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2022年10月21日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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