【電動キックボード】“飲酒運転”急増 死亡事故も…転倒実験 時速15km「危険衝撃」【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年10月13日)

【電動キックボード】“飲酒運転”急増 死亡事故も…転倒実験 時速15km「危険衝撃」【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年10月13日)

【電動キックボード】“飲酒運転”急増 死亡事故も…転倒実験 時速15km「危険衝撃」【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年10月13日)

 街中で見掛けることが多くなっている電動キックボードですが、今、飲酒運転が問題となっています。先月末には、全国で初めて死亡事故が起きました。亡くなった男性は、飲酒をしていた可能性が高いということです。

■「タクシーより安いから」飲酒後に運転

 街で見掛けることが多くなった電動キックボード。深夜になると飲酒をした後に、運転してしまう人が後を絶ちません。

 深夜、東京・渋谷の街で電動キックボードに乗って帰宅しようとする女性に声を掛けました。

 利用客:「(Q.どこまで乗っていきますか?)おうちまでですね。これだったら10分、15分くらいです。私の(家までの)距離だったら、200円もしないくらいで帰れます。(タクシーだと)1000円いかないくらいなので」

 お酒を飲んでいないか確認をすると…。

 飲酒した利用客:「(グラスの)半分くらいですかね。ビールです。ちょっと飲んだくらいです」

 飲酒したことを認めた女性。タクシーを使うより安く済むため、電動キックボードで帰ろうとしていたのです。

 飲酒運転をやめるよう説得しますが、電動キックボードはあっという間にスピードを上げ、注意をしようと追い掛けてもどんどん離されていきます。

 飲酒して電動キックボードに乗った女性は、そのままスピードを落とすことなく去っていきました。

 自分だけでなく他人の命に危害を及ぼす恐れがある飲酒運転。電動キックボードも罰則の対象になります。

■“飲酒運転”かつ“歩道走行”「酔ってない」

 自転車と並走する電動キックボード。時折、横を向いて話しながら走行しています。さらに、2台の目の前を歩行者が横断しているにもかかわらず、並走をしたまま赤信号を通過しました。

 警視庁によると、電動キックボードによる事故は今年8月時点で80件発生していて、すでに前年を上回っています。

 深夜、繁華街の近くで電動キックボードに乗車をしようとしている男性の姿がありました。 

 飲酒をした利用者:「2杯しか飲んでない。ビールを2杯ですね。全然酔っぱらってないぐらいで。酔っぱらってたら、ちゃんと会話もできないんで」

 飲酒はしたものの、「酔っぱらっていない」と話す男性。お酒を飲んだ後に運転をしないように注意しますが、時折ふらつきながら電動キックボードを手で押して歩き出します。

 手で押したまま目的地まで行くのか追い掛けてみると、男性は飲酒運転をしたうえに、禁止されている歩道を走り始めたのです。

■お酒3杯…足おぼつかず“ふらつき走行”

 飲酒をした利用者:「今仕事して、帰りですね。きょう、実は(お酒を)飲んでいて」「(Q.どれくらい飲んだ?)2、3杯くらい。ビール2杯、ジョッキで。あとレモンサワー1杯くらいですかね。(飲酒運転)やっちゃってることありますね」

 計3杯のお酒を飲んだという男性。飲酒運転になるため、運転して帰らないよう注意をしますが…。

 酔っていて足がおぼつかないのか、何度も地面に片足を付いているのが分かります。さらに、そのまま一時停止の標識を無視し走行。男性を止めるべく追い掛けますが、そのまま行ってしまいました。走りでは追い付けない速さで行ってしまいました。

■“初の死亡事故”車止め衝突…飲酒運転か

 相次ぐ電動キックボードでの飲酒運転。そんななか、先月末には、全国で初となる死亡事故が発生したのです。

 事故が起きたのは、東京・中央区のマンション内の駐車場。電動キックボードに乗って走行していた52歳の男性が、駐車場の車止めに衝突。転倒した際に頭を強く打ち付け、死亡したのです。

 男性が運転していたのは、シェアサービスで借りた電動キックボード。ヘルメットの着用は任意でしたが、男性はヘルメットをしておらず、飲酒運転だった可能性が高いとみられています。

■転倒実験(1)「時速15キロで正面衝突」

 実際に転倒すると、どのような危険性があるのか。専門家立ち会いの下で検証を行いました。

 交通事故鑑定ラプター・中島博史所長:「電動キックボードは、タイヤの大きさが非常に小さい。その時のバランスの取り方が難しくなるというのがあります」

 シェアサービスの電動キックボード最高速度の時速15キロで正面衝突して転倒するとどうなるのか、スタントマンに再現してもらいました。

 時速15キロでブロックに衝突。その瞬間、後輪が浮き上がり前方向に投げ出され、転倒。倒れると同時に頭を打ち付けている様子が分かります。

 中島所長:「完全に後ろが跳ね上がって、前に投げ出されるような倒れ方をしています。時速15キロになるとだいぶ衝撃も大きいし、自分で予想していないでこの衝撃を受けたら受け身も取れない」

 体験したスタントマンに話を聞きました。

 スタントマン:「前につんのめる感じで、前のほうに吹っ飛んでいきまして。“肩”と“頭”ほぼ同時に地面に打ち付けましたね。ちょっとこれ、ヘルメットないと危ないなと」

■転倒実験(2)「時速15キロで斜めで衝突」

 続いて、時速15キロで斜めに衝突し、転倒した場合では…。

 ここでも衝突した瞬間、横方向に飛ばされ、頭を激しく打ち付けます。スタントマンは衝撃でマットの外まで転がってしまいました。

 スタントマン:「先にひじから地面に当って、その後、振られるように頭を打ち付けましたね。頭蓋骨の中でも“前”よりも“横”のほうが骨折しやすい。横で落ちるほうが実は命の危険が高いですね」

 一見転んだだけに見えても、頭が受ける衝撃はかなりのものだといいます。

 中島所長:「(転倒して頭から落ちると)3メートルくらいの高さからボウリングの球を落として、それが頭にぶつかったくらいの衝撃というのを受けてしまいます。時速15キロという速度自体は、それほど高くないと思うんですけれども、人間の体にとっては15キロは十分高速度でけがをし得るものだと。それに加えて、お酒を飲んでいるということで、とっさの判断というのが遅くなって、重大な結果になる可能性が高いです」

■シェアリング大手 違反者「利用停止」

 後を絶たない電動キックボードの飲酒運転に、警視庁は取り締まりを強化しています。今年7月には東京・港区で酒を飲んだ状態で、歩道を運転したとして、30代の女性が書類送検されました。

 国内シェアリング市場大手のLUUP社では、飲酒運転などの悪質な違反を行った利用者アカウントの停止措置を取るなどの対策に取り組んでいます。

 シェアサービスの存在もあり、身近な存在になりつつある電動キックボード。この新たな取り組みは今後どうなるのでしょうか。

■“個人”“シェアリング”異なるルール

 電動キックボードによる事故は急増していて、今年、東京都では80件起きていて、すでに去年の事故件数を上回っています。このうち1件は死亡事故です。

 ヘルメットの着用ルールです。個人所有の電動キックボードは、制限速度が時速30キロで、ヘルメットの着用は義務付けられています。走行場所は車道のみとなってます。

 一方、シェアリングサービスで使用されている電動キックボードは時速15キロで、ヘルメットの着用は任意となっています。車道だけでなく、自転車レーンも走行できます。

■韓国でも“事故増加”…道交法改正

 電動キックボードの事故が増えているのは、日本だけではありません。韓国です。

 2020年12月に道路交通法が改正されました。制限速度は時速25キロ、ヘルメット未着用の場合は罰金があったのですが、その時になくなりました。

 しかしその後、死亡事故や飲酒運転が続出しました。

 そのため、翌年5月に再び道路交通法が改正され、ヘルメットを着用しなければ20万ウォン以下、およそ2万円の罰金となりました。

 交通事故に詳しい高山俊吉弁護士によりますと、「電動キックボードは、新しく現れた便利な乗り物。一方で、その利便性を守るためには、行政やメーカーはルールの合理化と周知を徹底する必要があり、利用者も安全な利用方法を理解して乗ることが大事だ」としています。

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2022年10月13日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

ANNnewsCHカテゴリの最新記事