「目黒のさんま祭」3年ぶり開催 1000匹に9000人争奪戦…“記録的不漁”各地に影響も(2022年10月10日)
9日、3年ぶりに東京・目黒の「さんま祭」が開催されました。今年は無料でサンマを出さない案も一時浮上して、異例づくしの開催となりました。
■「高級魚」サンマ 1000匹に9000人争奪戦
サンマの脂が炭火に滴り、香ばしいにおいが広がる会場の外には、多くの人が待ちわびていました。
先頭の女性:「(Q.今の気持ちは?)ワクワクよ。もうこんな高級魚、食べられないから」
1時間前から並んでいた先頭の女性。初めてのさんま祭です。
宮城県気仙沼市で、7日に水揚げされたばかりの秋の味覚・サンマ。無料で振舞われ、会場には笑顔があふれていました。
先頭に並んでいた女性:「おいしい!やっぱり、本場のはおいしいですね」
訪れた人:「(息子が)人生初サンマ」
例年、5000匹が無償提供されていましたが、今年は1000匹のみ。しかも、目黒区民のみが対象です。
その貴重なサンマに、9000人が応募する争奪戦になりました。
■温暖化で“記録的不漁”…各地に影響も
提供数が激減した原因は、温暖化などの影響による記録的な不漁です。
各地のさんま祭りに影響を及ぼしています。全国一の水揚げを誇る北海道根室市の「さんま祭り」は、例年2日間のところを1日のみに短縮しました。
岩手県宮古市では、「サンマまつり」の名称を「秋の味覚まつり」に変更。少ないサンマをホタテなどで補うということです。
目黒のさんま祭も、一時取りやめることが浮上したといいます。
目黒区民まつり実行委員会 委員長・藤森昇さん:「当初は、サンマはないものだと思って、1回目の実行委員会をやった。目黒の区民祭りにサンマ(祭)がないのはまずい」
目黒のさんま祭発起人の1人である松井さん。サンマは絶対に必要だと強く訴え、開催に向け動き出しました。しかし…。
目黒のさんま祭 気仙沼実行委員長・梅津覚太郎さん:「当然、我々が仲買さんから仕入れるのも、倍以上の値段です」
仕入れ値は高騰。サンマの旬も遅くなり、漁獲量の多い10月への開催時期変更を余儀なくされました。
それでも市場のサイズよりも、一回り大きいサンマを仕入れ、無事に開催にこぎつけました。
梅津さん:「脂もかなり乗っていまして、良い香りがする。我々としても、大変良かった。目黒の皆さんにおいしいサンマを召し上がって頂けるということで、喜んでいるところです」
(「グッド!モーニング」2022年10月10日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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