一方的にウクライナ4州を“併合宣言” プーチン氏 式典で国歌を熱唱(2022年10月1日)

一方的にウクライナ4州を“併合宣言” プーチン氏 式典で国歌を熱唱(2022年10月1日)

一方的にウクライナ4州を“併合宣言” プーチン氏 式典で国歌を熱唱(2022年10月1日)

 ウクライナ情勢です。ロシアはドンバス地方など実効支配している4つの州の併合を一方的に宣言しました。これに対して、ウクライナのゼレンスキー大統領は、NATO=北大西洋条約機構への加盟を申請すると明らかにしました。

 ロシアでは、ウクライナの4つの地域の併合を記念した式典が開催されていました。

 ロシア、プーチン大統領:「ロシアは新しい住民の皆さんを受け入れただけではありません。ロシア人は心を開き彼らをお迎えします。故郷におかえりなさい」

 プーチン大統領自ら国歌を熱唱。

 式典の前にはモスクワのクレムリンで、ロシアが併合すると定めた「条約」に署名し、併合の正当性を強調しました。

 ロシア、プーチン大統領:「東部ドンバス地域の住民は自分たちの意思を表明した。ウクライナ政府はその声に耳を傾けてほしい。4州の住民は永遠にロシア国民だ」

 一方で、軍事作戦停止の可能性も示唆しました。

 ロシア、プーチン大統領:「ウクライナは、4州の住民の選択を尊重すべきで、これだけが平和の道だ。即時停戦と交渉のテーブルに戻ることを強く求める」

 しかし…。

 ロシア、プーチン大統領:「アメリカは2回、核兵器を使った国です。広島、長崎のことを覚えていると思います」

 アメリカが核兵器使用の前例を作ったと指摘、今後の核兵器使用もちらつかせました。

 ロシア、プーチン大統領:「我々はあらゆる力と手段を講じて、ロシアの領土を守る。国民の安全を確保するためすべての力を尽くす」

 これに対し、ゼレンスキー大統領は対抗していく姿勢を示し、NATOへの加盟を申請することを明らかにしました。

 ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「プーチン大統領が大統領である限り、ロシアとはいかなる交渉もしない」

 国連安全保障理事会は緊急会合を開き、ロシア側が強行した「住民投票」を非難する決議案を提出しました。

 イギリス、バーバラ・ウッドワード英国連大使:「これは第2次世界大戦以降、最大規模の領土の強制的な併合です」

 しかし…。

 ロシア、ネベンジャ国連大使:「常任理事国を直接非難する決議案を採択した例を私は知らない。本気でロシアがその草案を検討し、支持すると思いますか」

 決議案は常任理事国のロシアが拒否権を行使して否決。中国とブラジル、インド、ガボンの4カ国は棄権しました。

 ロシアによる一方的な併合宣言への反発は広がっています。ニューヨークにあるロシア総領事館では、赤いペンキが掛けられているのが見つかりました。

 現在、支配された領土の奪還を目指し反転攻勢を続けているウクライナ軍ですが、専門家はロシアによる「併合宣言」で戦況が変わる可能性があるといいます。

 明海大学・小谷哲男教授:「4州をロシア領と位置付けることで、そこに対する攻撃は核兵器の使用を含めたロシアの反撃を招くことになる。そういう警告を出すことでウクライナ側が反撃しにくい態勢を作り出そうとしている。ウクライナの後ろにいて支援をしているNATOに対しても、これ以上の武器の供与はロシアとして受け入れがたいと、場合によってはNATOに対する攻撃にもつながる」

 核兵器が使用された場合、ICAN=核兵器廃絶国際キャンペーンは、ヨーロッパは1945年の日本よりもはるかに危険な場所になると伝えています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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