【独自検証】松戸7歳女児不明から1週間 河川敷で何が?相次ぐ“証言”新たな映像も(2022年9月30日)

【独自検証】松戸7歳女児不明から1週間 河川敷で何が?相次ぐ“証言”新たな映像も(2022年9月30日)

【独自検証】松戸7歳女児不明から1週間 河川敷で何が?相次ぐ“証言”新たな映像も(2022年9月30日)

 千葉県で7歳の女の子の行方が分からなくなって30日で1週間です。番組では、靴などが見つかった河川敷の当日午後の映像を独自に入手しました。その映像から何が分かるのか検証します。

 30日の捜索も、29日と同じ120人態勢です。

 20キロ以上離れた江戸川の河口付近まで捜索の範囲は広がっています。

 カメラに笑顔を見せる女の子。千葉県松戸市の小学1年生・南朝芽さん(7)が行方不明になって、30日で1週間。いまだ「事故なのか事件なのか」、それを決定付ける情報は出ていません。

 松戸市はこれまでに、捜索のチラシ1万2000枚を配布。

 松戸市・本郷谷健次市長:「きょうまだ新しい情報を警察からもらっていませんので、新しいやり方というのはまだ考えていません」

 手掛かりは、江戸川の河川敷の近くに集中しています。 

 番組は行方不明当日の河川敷で撮影された映像を独自で入手しました。野球の試合を収めた映像です。その日の空模様や川の流れも映っています。

 当日撮影した女性:「(映像は)9月23日の午後2時半から午後4時半ごろ」

 息子の野球の応援で、河川敷を訪れていたという女性は当時の状況について。

 当日撮影した女性:「(Q.風はどういう状況だった)風はこの日はなかった。野球の試合をやっているので、グラウンドはあまり普通の人は通らない」「(Q.小さな女の子が1人で歩いている姿は)見ていない。(いたら)気付くとは思う」

 分かっている手掛かりを整理します。行方不明当日の午後4時20分ごろに、キックボード。24日に靴と靴下。そして、28日はおよそ1キロ下流の取水口で帽子が発見されています。いずれも見つかった場所は河川敷の周辺です。

 その河川敷周辺の取材で複数の証言を得ています。行方不明当日の午前10時から午後2時まで高架下で釣りをしていた男性は。

 当日釣りをしていた男性:「(Q.もし女の子が1人でいたら)気付きますよね。気付かないわけがないと思う。話し掛ける。『何をやっているの?』って。『お母さんは?お父さんは?』と言う」

 また、午前6時から夕方まで、野球の大会を運営していた男性からも話を聞いています。

 日本ポニーベースボール協会・関東連盟、井関紀雄連盟長:「試合やっていると、ファウルボールが結構行っちゃうので、その辺はよく見ているんです。女の子が一人で歩いていれば必ず分かるような状況ではあります」

 さらに公園により近い場所で、午後5時まで練習していた少年野球チームの関係者も。

 少年野球チームの関係者:「打球が通行人に当たってしまう恐れがあるので、保護者は常に周囲に気を配っている。もし女の子が一人でいれば、誰かが気付くはずです」

 29日に取材に応じた朝芽さんの家族は、朝芽さんの特徴について、こう話しています。

 朝芽さんの家族(29日の取材に対し):「水は触らない。苦手です。一人で水がある所には近付かないんです。これまで一度も見たことがありません」

 また、「靴」が置かれていた状況についても。

 朝芽さんの家族(29日の取材に対し):「靴の置き方が明らかにうちの子ではないんです。うちの子は靴を脱いだら毎回投げます。見つかった靴がほとんど汚れていなかったことも不思議に思っています」

 そんななか、警察へ情報提供をした直後だという男性から新たな証言を得ました。

 朝芽さんと思われる女児を目撃した人:「『危ないよ』って声を掛けようかなと思いつつ、自分はジョギングで走っていたので、すれ違っただけ。その時は彼女は武蔵野線の方へこっちへ行っていた」「(Q.(女の子を)見たのは何時ごろ)午後2時から午後3時ごろ」「(Q.金曜日の23日)はい」「(Q.見掛けたのはチラシに映っている女の子)私はそう思う。こんな小さな女の子がキックボードであんな土手の上を走っているなんていうのは非常に珍しい光景なので」

 キックボードが見つかった公園のすぐ近くには、埼玉県と千葉県の県境をまたぐ、つくばエクスプレスとJR武蔵野線が走っています。

 朝芽さんは、上流の方向に向かっていたのでしょうか。

 仮に、土手をキックボードで走っていたとしたら、自ら公園まで戻ったのか。

 この証言だけでは、疑問が残ります。千葉県警によりますと、行方不明の翌日から、28日までの5日間で、およそ300件の情報提供が寄せられたといいます。

 その日、河川敷で何があったのか。番組が入手した、新たな映像では…。画面の奥で、川の様子も確認できます。

 当日撮影した女性:「川の流れが普段よりは速いかなって感じはした」

 映像を進めると…。河川敷には雨が。南朝芽さん7歳が行方不明になってから、30日で1週間。靴などの手掛かりが見つかった河川敷、行方不明当日の新たな映像を入手しました。この映像は、警察にも提出されているといいます。

 撮影した女性:「(映像は)9月23日の午後2時半から4時半ごろ」「(Q.小さな女の子が1人で歩いている姿は)見ていない。(歩いていたら)気付くとは思う」

 野球の試合を記録した映像ですが、確かにこの場所で、女の子が1人で川に向かっていたら「すぐに気付く」というのも、うなずけます。

 さらに、映像を進めていくと…。カメラには“ある瞬間”が捉えられていました。

 当日撮影した女性:「途中午後3時すぎくらいから雨がパラパラ降ってきたような感じ」

 午後3時半にはすでに、雨が降り始めていたことが分かります。江戸川の現場周辺は、この時間、徐々に水位が上昇。当時、台風15号が接近していて、翌日まで降り続き、2日後の日曜日には、河川敷のグラウンドは冠水していました。

 ただ一方で。

 当日撮影した女性:「(Q.風の状況は?)風はこの日なかった」「(Q.帽子が飛ばされる風は?)吹いていない」

 元警視庁で、少年担当の刑事の経験もある吉川祐二氏に、警察が河川敷の映像をどう分析するのか聞きました。

 元警視庁刑事・吉川祐二氏:「外野の方に人影がいないか確認する。一番大きいのは目撃者探し。映像自体が目撃者だが、聞き込みの基本になってくる。場合によっては子どもの叫び声や子どもの声とか拾えている。さらには関係者のチョイス、抽出をできることがいえる」

 いまだ「事故なのか、事件なのか」分からないまま。

 朝芽さんの帰りを待つ家族は、こう呼び掛けています。

 朝芽さんの家族一同:「もしもさやを保護して下さっている人がいらっしゃいましたら、その人にお伝えしたいことがございます。さやのそばにいてくださっているのであれば、どうか人が多い安全な場所にそっと離していただきたいです。どうかよろしくお願いいたします」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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