子連れ夫婦「永遠に戻りません」ジョージア国境にロシア人が殺到 1日1万人｜TBS NEWS DIG
日本時間の今夜、ウクライナ東部と南部の4州のロシアへの一方的併合について宣言する見通しのプーチン大統領。ただ、ウクライナが反転攻勢を強める中、軍の予備役の部分的動員を発表したロシアでは、混乱が続いています。
独立系世論調査機関によると、動員について抱く感情に関する調査で「不安や恐怖」と答えた人は5割近く「ショック」は2割を超え、否定的な回答が目立っています。そして、影響は隣接する国にも。
記者
「こちらはロシアとの国境にあるジョージア側の国境検問所です。ロシア側には長い車列ができてるほか、徒歩や自転車で国境を越える人たちもいます」
ジョージア北部の検問所。こういった近隣国の国境には兵役を逃れようというロシア人男性らが押し寄せているのです。
ジョージア内務省によりますと、1日に1万人のロシア人が入国しているということです。こちらのロシア人夫婦は幼い子ども2人を連れて避難してきたといいます。
妻
「ここで6日間、待ち続けました。その間、誰も声もかけず、助けてくれませんでした」
長旅で疲れ切った子どもたちに温かいお茶とお菓子を提供したのは現地のボランティアでした。
夫
「日々状況は悪くなり、今は光すら見えません」
39歳で軍隊経験がある夫。招集されるのではと感じていましたが、出国を決断した理由は。
妻
「親戚に招集令状が来ました」
夫
「その親戚は逃げようとしています」
先に招集されたという親戚の男性とはその後、一切、連絡がとれなくなり、逃げようとしているのだといいます。
夫
「（Q.いつかロシアに戻りますか？）いいえ、永遠に戻りません」
ロシア人が押し寄せるのはジョージアだけではありません。ロシアと1300キロの国境を接するフィンランドでは。
フィンランド ハービスト外相
「フィンランド政府はロシア人観光客の入国を大幅に制限する決定をした」
30日から、観光ビザでのロシア人の入国を原則禁止すると表明。
多くのロシア人の「観光客」が入国してくることで近隣国との国際関係が脅かされているためだとしています。一方、ウクライナでは。
「自分自身と家族のため、命を守って下さい」
ウクライナの国防省は「国家プロジェクト『生きていたい』」と題したロシア兵に向け、投降を呼びかけるロシア語のホームページを立ち上げました。投降した兵士には、1日3食と医療サービスが保証されるなどとしています。
停戦の見通しが立たない中、プーチン大統領は“併合条約”の調印を前に、ウクライナ南部の2州の独立を一方的に承認。
日本時間の今夜の演説で、すでに独立を認めている東部2州と合わせた4つの州の併合を正当化するとみられます。
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