爆破予告「施設に高性能爆弾」　西九州新幹線の5駅“封鎖”…約2100人に影響【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年9月29日)

爆破予告「施設に高性能爆弾」　西九州新幹線の5駅“封鎖”…約2100人に影響【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年9月29日)

　23日に開業したばかりの西九州新幹線の爆破予告が、沿線の自治体に28日届きました。これで新幹線が一時、運転を見合わせました。さらに、乗客や駅の施設で働く人にも避難が呼び掛けられるなど、影響が出ました。

■西九州新幹線に“爆破予告”

　28日午後3時、突如緊迫した空気に包まれたJR長崎駅。

　駅利用客：「今、降りたばかりでね。早く駅から離れなさいと」

　騒動の始まりは、この日の早朝。西九州新幹線沿線の5つの市に届いた一通のメールから始まりました。受信時刻は午前5時28分。

　実際に届いた爆破予告メール：「西九州新幹線の施設、複数個所に高性能な爆弾を仕掛けさせて頂きました」

　23日に、開業したばかりの西九州新幹線に対し、爆破予告が行われたのです。

　爆破予告の内容：「当職は弁護士だ。お前らとは違う。なので、今回はガチで爆破します。当職は高性能な爆薬を入手したナリ。爆破時間は9月28日水曜日の午後3時34分」

　午前8時55分に、武雄温泉駅の駅長が市の担当者から連絡を受けます。

　その直後、JR九州は各駅に警備の強化を指示。駅の施設などに爆弾がないか点検を行いますが、異常は発見されなかったといいます。

■5駅を封鎖　旅行客「飛行機が…」

　刻々と爆破予告の時間が迫る午後3時。大きな動きがありました。

　駅員：「お客様にご案内します。ただ今、施設に爆破予告がございます。駅舎から出るようお願いします」

　JR九州が西九州新幹線の5つの停車駅をすべて封鎖。駅にいた全員の避難を開始したのです。騒動は長崎駅の隣、諫早駅でも…。

　利用客：「（駅に着くと）アナウンスで『しばらく列車は来ません』と。なんだろうと思った」

　旅行のため、神奈川から訪れていた男性は、午後3時すぎに駅に到着した時に爆破予告を知りました。

　長崎空港からの帰りの飛行機が迫るなかでの足止めだったといいます。

　利用客：「（戻ったら）すぐに空港行きのバスに乗らないといけなかったんで。予想していないことだったので、驚きましたね」

　電光掲示板には新幹線運休の文字。駅の中は、静まり返っていたといいます。

　そして迎えた爆破予告の午後3時34分。爆発は起きませんでした。

　その後、JR九州が全車両と全駅の点検を行うも、異常がなかったため、午後4時ごろ西九州新幹線の運転を再開しました。

　駅員：「大変お待たせ致しました。駅舎内に入って頂けます。慌てずお進み下さい」「新幹線乗り場こちらです。いらっしゃいませんでしょうか」

　旅行中に巻き込まれた男性も、無事に帰りの飛行機に間に合ったといいます。

　利用客：「（避難した人は）200人から300人くらいは、いたんじゃないですかね。皆さん冷静に状況を見守っていたという感じですかね。緊張しましたし、（予告時間になると）周りの人もあっ、時間だなっていう声は、ちらほら聞こえましたね」

　悪質なメールから、数多くの人を巻き込む事態に発展した今回の爆破予告騒動。犯人に問われる罪とは…。

■2100人影響…高額な損害賠償も

　「爆破予告」を巡る動きです。28日午前5時28分、沿線にある5つの自治体に「西九州新幹線施設を爆破する」という予告メールが届きました。

　午前9時ごろから、各駅で警備を強化し、点検作業を行いました。

　そして午後3時ごろ、駅構内の利用客の避難を開始し、新幹線を含む列車の運行を見合わせました。

　午後3時34分、爆破予告の時刻となりましたが、異常はなく、駅の安全が確認できたことから、午後4時6分に新幹線の運行を再開しました。

　これにより、新幹線と在来線、合わせて8本が運休、11本に遅延が生じ、およそ2100人に影響が出ました。

　そして、爆破予告で問われる罪です。

　大澤孝征弁護士によりますと、威力業務妨害罪にあたる可能性があり、これは3年以下の懲役または50万円以下の罰金です。

　また、JR九州への損害賠償は、1000万円で足りるとは到底思えないとしています。

（「羽鳥慎一 モーニングショー」2022年9月29日放送分より）
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