岸田総理 ハリス副大統領と会談 弔問外交へ 国内で分かれる賛否 海外メディアも関心(2022年9月26日)
岸田総理と、26日午後来日したアメリカのハリス副大統領との会談が、先ほど始まりました。27日の国葬に先立ち、弔問外交がスタートしています。
都内にある迎賓館で26日午後、岸田総理がアメリカのハリス副大統領と会談。
岸田総理大臣:「安倍元総理の国葬儀にご参列を頂くべく、ハリス副大統領をはじめ、米国の皆さま方にご訪日を頂きました。心から感謝を申し上げます」
アメリカ、ハリス副大統領:「これが2回目の日本です。1回目は家族とともに来ました。日本と日本の人々への深い敬意を持っています。代表団とともに安倍元総理への敬意を表すために来ました」
台湾問題などについて意見交換したほか、この後、総理主催の夕食会も予定しています。
安倍元総理の国葬には、海外からおよそ700人が参列。岸田総理は26日から28日まで、およそ40人の海外要人と個別の「弔問外交」で交流を深める考えです。
一方、カナダのトルドー首相が、ハリケーン被害などに対応するためとして急きょ、来日取りやめを発表。
カナダ、トルドー首相:「私はもちろん、もう日本の国葬には出席しません。政府はこの暴風雨のただなかにあるカナダ人の支援に全力を尽くしています」
トルドー首相は先週、国葬への出席を表明しましたが、急なキャンセルでG7=主要7カ国トップの来日がゼロになるなど、当初の予定からは誤算も生じています。
松野官房長官:「安倍元総理が培われた外交的遺産を、我が国としてしっかり受け継ぎ、発展させるという意思を、内外に示して参りたいと考えています」
また、海外メディアは安倍元総理の国葬に関心を寄せていますが、日本で「国葬反対」の意見が多い理由について、多額の費用や安倍氏の政策が日本社会に分断をもたらした結果だと指摘。
キャスター:「世界各国のリーダーたちも出席しますが、日本のなかには安倍元総理は国葬にふさわしくないと考えている人たちもいます。東京から中継です。日本国内での受け止め方など教えて下さい」
東京特派員:「評価と批判を同時にされている人物に関する儀式を巡り、日本は分断されています。あすの国葬では弔問者や献花が集まる一方で、抗議活動も予想されます」
カナダ公共放送・CBC:「国葬費用が高額なうえ、東京オリンピックのようにさらに増えるだろうとみられている。また、安倍氏は、集団的自衛権の行使容認などで、戦後、最も国民の分断を招いたリーダーとみなされている」
岸田総理による各国や国際機関首脳らとの個別会談が進められているころ、国会内では国葬反対を訴える集会が行われていました。
反対集会の主催者・藤田高景代表:「旧統一教会と自民党・安倍元総理の関係が、ズブズブだったことが明白になるなかで、多くの国民のなかで納得いかない、許さないとの意見が強まってきていることの表れでもある」
また、国会では野党の国葬に関するヒアリングも行われ、27日の参列者はおよそ4300人に上ることなどが確認されました。
立憲民主党・柚木道義議員:「あす、会場周辺でデモが行われる場合、(デモを)行ってはいけないなど、そういう形になるのか。事前に周知しておかないと混乱や衝突が起きると思うが?」
警察庁の担当者:「警備の詳細はお答えできないが、国葬の円滑な進行と、国内外の要人の安全は確保されるべきものだが、(デモが行われても)規定を守り、警備をするのは当然の話」
立憲民主党・宮本徹議員:「(招待状が)届いた人の6割が出席で4割が欠席。なぜ参加がこの程度なのか?」
内閣府の担当者:「今回が特に少ないとは認識していない。当初、最大6000人規模と見込んでいたが、案内状を差し上げて、個々の皆様がどういう判断で返信されたかは、当方は全体の結果としてこういう人数にいたった」
国民の理解が広がらないまま、実施となる国葬。自民党内からはこんな声も…。
自民党・中堅議員:「岸田総理は、国葬だけは判断が早くて驚いた。でも悪影響をすべて自分で被ることになっている。国葬が終われば国葬批判は終わるだろう。でも(政権への)逆風が弱まるかは分からない」
安倍元総理の国葬は27日の午後2時から、日本武道館で執り行われます。
式壇は、多くの花で、安倍元総理が愛したという富士山をイメージして作られ、本人が着用していた議員バッジと、拉致被害者救出の思いを表す「ブルーリボンバッジ」も安置されるそうです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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