ロシアで早くも“招集令状” 新たに30万人を戦地に動員へ 国外脱出の動きも(2022年9月22日)
ロシアのプーチン大統領が一部の国民の動員を発表したことを受け、早くも招集令状が届き始めています。
ロシアで再び、ウクライナ侵攻を続ける政府に対する抗議デモが起きています。
ロシアの人権団体「OVDインフォ」によりますと、21日に拘束されたのは38都市で1400人以上。きっかけとなったのは…。
プーチン大統領:「部分的動員に関する大統領令に署名しました。本日9月21日から動員措置を開始します」
プーチン大統領が自ら発表した「部分的な動員令」です。その意味するところは、かつて軍に所属していた市民=予備役を徴兵し、戦地に投入するということです。
今回、新たに動員する予備役兵は30万人。対して2月、ウクライナへの本格的な侵攻を開始する直前に国境沿いに集めた兵士は15万人から20万人程度とみられています。
侵攻開始時を大きく上回る兵力を動員することになります。
デモに参加するロシア人:「プーチンはすでに2万人以上のロシア人を死に追いやり、恐らく2万人以上のウクライナ人を殺した。さらに殺すために30万人を集めようとしている」
動員令は即日発効し、その日のうちに招集令状が30代半ばの男性のもとに届きました。出頭を命じられた時間は、翌22日午前10時から午後1時の間です。
ロイター通信によりますと、ロシアからの片道航空券は21日に即、売り切れました。動員の対象が拡大するのではないかとの懸念も広がっているためです。
ロシアから来た親子:「パニックではない。こうした事態は想像できていた」「予定外の旅行です。17歳で、まだ招集令状は来ていないけど」
やはり、徴兵を逃れるためか、グーグル・トレンドを見てみると、ロシアでは21日に「腕を骨折する方法」の検索数が急上昇しました。
モスクワ市民:「プライドはあるから戦場に行くべきとも思うけど、常識的に考えれば死ぬこともあるし、家族や友達がいるなか、はっきりとは言えない」
ロシア政府はウクライナ侵攻を「特別軍事作戦」と呼び、“戦争”ではないとの立場から強制的な動員は避けてきました。
その方針を大きく変えさせたのは、ウクライナでの劣勢です。
北東部のハルキウ州では全面撤退に追い込まれ、全域を占領した東部のルハンシク州でも少しずつウクライナ軍が奪還を進めています。
やはり、劣勢を挽回するためか…。
ウクライナ東部や南部などロシア軍の占領下にある4つの地域は23日から27日にかけ、ロシア編入の是非を問う緊急の住民投票を実施するとしています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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