熱波で仏ワインが“おいしくなる”けど…チリでは氷河崩落「災害が50年で5倍」(2022年9月14日)
アメリカ・カリフォルニア州で発生した土砂崩れの映像です。異常気象による被害は世界各地で確認されていて、春を迎えたばかりの南半球でも氷河が崩れ落ちました。
嫌われものの「熱波」。ごくまれに良いこともあります。
シャンパンを製造・フィリポナ社長:「今までで一番早い収穫です。乾燥した夏だったため、すばらしいブドウができました」
フランスのシャンパンメーカーによれば、「水分不足」はブドウにとってストレス。一方、このストレスが、ブドウをおいしくすると言います。ただ、手放しには喜べません。
シャンパンを製造・フィリポナ社長:「これまでのところは、温暖化のおかげでうまくいっています。これからは別の問題が起きるでしょうし、それに対応しなければいけません」
暑さで「産業の構造」が変わってしまった地域も。
イラクのカニマラン村。以前はおよそ200頭の「酪農用の水牛」が居ましたが、干ばつで「牛を飼うための水」が激減。半分を売ったと言います。
水牛を飼う人:「水が激減し、干し草も買えなくなった。水牛を売らざるを得なくなった。だから別の仕事を探さなければならない」
変化は、南半球でも。
「春」を迎えたばかりのチリ。南部のアイセンでは9日、氷河が崩落。
氷河はおよそ200メートルの高さから、少なくとも30秒にわたり落ち続けました。
サンティアゴ大学気候変動が専門、ラウル・コルデロ氏:「気温や雨の影響で氷河の壁が崩壊した可能性があります。数カ月前にヒマラヤやアルプスで起きたことと似ています」
気候変動について、国連のグテーレス事務総長は13日、「災害が過去50年間で5倍」に増えたとし、こう警鐘を鳴らしました。
国連・グテーレス事務総長:「ヨーロッパでの熱波、パキスタンでの巨大な洪水、中国、アフリカの角(ソマリアなど)、米国での長期にわたる深刻な干ばつ。これらの災害の規模は、全く『不自然なもの』です。これらは人類の『化石燃料中毒の代償』です」
これも、化石燃料中毒の代償なのか。
CO2排出量第2位のアメリカ。カリフォルニア州では13日、不気味な現象が…。
道路の上に「黒い物体」が積もり、ゆっくり動いています。
さらにこの直後…。
周辺では先週末にかけ、ハリケーンが接近。大雨が降りました。
土石流はこの余波とみられますが、背景にはもう一つ「別の気候変動の影響」があると言います。
ABC7news:「この場所は2020年に山火事の被害を受けた場所でした。そのため、土壌を保持するための植生が、ほとんどない地域でした」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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