陽性者へ薬を配達する『薬剤師』多い日には約180件“現場の負担軽減の一助となれば”(2022年9月2日)

陽性者へ薬を配達する『薬剤師』多い日には約180件“現場の負担軽減の一助となれば”(2022年9月2日)

陽性者へ薬を配達する『薬剤師』多い日には約180件“現場の負担軽減の一助となれば”(2022年9月2日)

新型コロナウイルスへの対応をめぐり、大阪府の「オンライン診療」が始まって1か月。薬の配送を受け持つ「薬局」は多忙を極めています。

 大阪府では新型コロナ患者の急増による発熱外来のひっ迫を避けるため、今年8月、独自のオンライン診療を始めました。オンライン診療では主に自ら行った抗原検査で陽性となった20代~40代の軽症者を対象とし、医師がオンラインで陽性を確定させ、薬の処方を行います。その後、府内の薬局が症状に応じて薬を患者のもとへ配送します。

 オンライン診療が始まって1か月。吉村洋文知事は次のように話します。

 (大阪府 吉村洋文知事)
 「今回構築したオンライン診療は非常に僕は役に立つと思っています。約11万人の方が申し込みされたわけですから、このわずか1か月の間で。発熱外来のひっ迫解消にはなった可能性が高いというふうに思います」

 大阪府茨木市にある「アクア薬局」の薬剤師・加藤信幸さん。前の日にオンライン診療で新型コロナの陽性が確定した患者のもとへ薬を届けます。

 (薬について説明する加藤さん)
 「こんにちは。こちらにお薬が入っていまして、中には説明書きが入っていますが、解熱剤だったりのどの痛みを抑える薬だったり、あと胃腸系の漢方薬です」

 (患者の家族)
 「(家族が)きのう発症してきょうこんなに早く届くんだと、すごくびっくりしました」

 アクア薬局ではもともと、薬局に行くことが難しい高齢者などに薬を届けていました。そのノウハウを生かし、オンライン診療で出された処方箋をもとに新型コロナの患者にも薬を配達しています。少しでも早く患者のもとに薬を届けるため、多い日には約180件配達することもあるといいます。

 (電話する加藤さん)
 「いましがたドアのポストのところにお薬を入れさせていただきました」

 茨木市以外の市町村へも車を走らせて、この日、50件あった配達はなんとか終えることができました。ただ、深夜をまわっても業務が終わることはありません。朝からの配達に向け、患者ごとに薬を1つ1つ袋に詰めていきます。

 (アクア薬局 薬剤師・加藤信幸さん)
 「コロナの感染者数が増えるとオンライン診療の数も増えていて、それに伴って薬の依頼もすごく増えました。正直いまは休んでないですね」

 大阪府は日々確認される感染者数が多いことを理由に、オンライン診療の期間を9月末まで延長することを決めています。加藤さんは「医療現場の負担軽減の一助となれば」と薬の配達を続けています。

 (アクア薬局 薬剤師・加藤信幸さん)
 「(コロナ患者は)誰とも連絡が取りづらい、自分の症状が悪化していくかもしれないという不安要素が強い中で、我々が(患者に)安心してもらえるようにお話をしていくのも大事かなと」

 感染の波を繰り返す新型コロナ。今度こそより良い形でウィズコロナを実現していけるかが問われています。

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