天候異変 洪水被害に翻弄される住民 米ミシシッピ州&パキスタン(2022年8月30日)

天候異変 洪水被害に翻弄される住民 米ミシシッピ州&パキスタン(2022年8月30日)

天候異変 洪水被害に翻弄される住民 米ミシシッピ州&パキスタン(2022年8月30日)

 アメリカで500年に一度という猛烈な雨が降り、大洪水が発生しました。住民が避難を迫られています。

 ミシシッピー州のロスバーネット貯水池。水が今にもあふれそうな状態で、下流にあるジャクソン市では、市長がこう警告しています。

 市長:「住民は警告に耳を傾けてほしいです。洪水が予想より長く続く可能性があります」

 周辺では先週、「500年に一度」といわれる大雨が降りました。

 「貯水池」周辺ではあちこちで「洪水」が起きているため、自治体はこの水を「継続的」にパール川に「放流」しています。

 住民は、いつ避難するかタイミングをうかがっているといいます。

 地域住民:「子どもたちに『もう逃げなくちゃ』と言われています」

 災害に「計画的」に対処する人々。その一方でそれができない「国」もあります。

 6月から続く豪雨で、各地で洪水が発生しているパキスタン。これまでに3300万人以上が被災、1136人が死亡しました。

 南部のバルチスタン州では住民が堤防に避難。その堤防も一部が流されたのか3方向を水に囲まれています。

 洪水から避難してきた男性:「大量の洪水の水が私たちの村に入ってきました。自宅も水没してしまいました。政府からは何の救済も受けていません」

 北部のパンジャーブ州周辺では、女の子がカバンを探しています。でも出てくるのはずぶ濡れの本ばかり…。

 住民はあちこちで自力で堤防を作っています。

 地域住民:「計り知れない被害です。無傷の家は、この街にはありません」

 こうした事態に国はどう対処するのか。

 パキスタンの気侯変動相からは、なんとも弱気な発言が。

 シェリー・レーマン気候変動相:「パキスタンの3分の1が水没しています。これまで誰一人、目にしたことがない洪水です。この水を、どこに排出したいいのでしょう?どこも水であふれているというのに…」

 パキスタンでは、シャリフ首相がヘリに乗り、食料を投下する様子も伝えられています。一方で、住民からはこんな声も。

 地域住民:「食料も不足していますが、避難生活で必要なのはテントです」

 ロイター通信によれば、パキスタン政府は洪水の経済損失について「100億ドル」と試算。これは年間予算のおよそ4分の1にあたります。

 なにより気になるのは、こうした現象が「今年だけ」なのかという点。

 パキスタンの気候変動相は、洪水の原因の1つは「ヒマラヤの氷河が解けたため」としています。雪解けの原因は「暑さだ」と断言しています。 (C) CABLE NEWS NETWORK 2022
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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